マユミの日記
DiaryINDEX|past|will
中学3年生の夏休み。 吹奏楽部は毎日練習だった。 あたしにとってそれはとても楽しいものだった。 一日中大好きな楽器に触れていられる。そしてS先生にも毎日逢える。 その頃からあたしは自分で(S先生が好き)という事を自覚し初めていた。 相変わらず部活が終わった後は二人で会話を楽しんでいた。 近所で夏祭りが行われる。S先生は見廻りに行かないといけないらしい。 『一緒に行かない?』 あたしはその日、目一杯のおしゃれをして校門の前で待ち合わせをした。 自転車に乗ったS先生は『乗ったら?』って荷台を指差した。 『二人乗りはダメなんだよ』ってあたしが茶化すと『いいから乗りなさい』って言われた。 坂を越えて祭り会場に着いたらS先生は会場を一回りをして地域の会長さんに勧められるがままビールを飲んでいた。 あたしは入り口で待ちぼうけだった。 頬を少し赤くしたS先生は自分の仕事が終わったのであたしのとこへ帰って来て自転車を押しながら『歩いて帰ろうか』と言った。あたしは『うん』と言って後ろから付いていった。 少し経ってからS先生はあたしの後ろポケットに入っている家の鍵のキーホルダーの鈴の音を聞きながら 『最近は鈴の音が聞こえるとマユミが来たと勘違いする事がある』って言った。 『猫じゃないんだからね!』って二人は笑った。
マユミ
|