はぐれ雲日記
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2006年03月24日(金) |
性犯罪は極刑で当然。 |
でもわたしは・・・心の底では許してやりたい気持ちもほんのわずかに存在します。 それは、わたしが「彼」「彼ら」のように「絶対」ならないとは断言できないから。 人間なんて弱いもの。惨いもの。暴走するもの。 脳に物理的な損傷や欠損がある場合もあるだろう。犬や猿に近い性質の持ち主も。 それらをふまえた上でも、でもやはり今回の事件は極刑が妥当だと思っています。
性犯罪は被害者女性の生涯を閉ざす犯罪です。 成人女性の被害者。子どものころに性的な被害にあった人は「自分は汚れた女だ」と 心を閉ざし、以後も恐怖や嫌悪にさいなまれながら生きなくてはならないと 思いがちです。自分には価値がないのではないか。汚れた体で生きていてもよいのか、 などと自分自身を傷つけながら生きるようになってしまいがちです。
被害者の尊厳を保つために裁判は有効です。民事であれ刑事であれ、裁判には 「加害者の行動が悪い」と社会が指摘し処罰するという意味があります。 被害者は犯罪者の罪が社会的に糾弾されることで「共感」「同苦」を得たと理解。 被害者の負担が軽減されたり、秩序や社会への信頼を序々に取り戻すことができるのだと 思います。
でもこれですべてが償われるかというと疑問です。 男性不信。自暴自棄。恐怖。自虐から精神的な障害が残ってしまう場合もあります。 精神的な死を招く性的暴力。
地位のある加害者の場合は、 「被害を訴えても周囲の人間は信じない」 「みんな自分の言うことを信じる」などと追求を逃げて被害者を絶望させる一方 警察では被害者に微細に「その時の状況」を微細に説明を求め長時間にわたって 状況説明を求めます。現場検証も同行して求められます。(当然ですが) こちらの取調べがかなり苦痛だったという女性もいます。
密室で起こったことを証明するのは実に大変なことです。 性犯罪の裁判は、弱者である被害者側が、自分に落ち度がなかったことを 立証しなければならないシステムです。加害者ではなく、被害者が 「本当に抵抗したか」などと責められたりする場合もあるのです。 さらに、なかなか起訴してもらえません。事案の受理から捜査までもかなり時間がかかります。まあ最近は中学生くらいになると捜査は比較的早いようです。
被害者が自分への信頼感を取り戻し、再び人間(男性)を社会を信頼できるようになるまでには大変な年月がかかり精神的な障害から一生回復出来ない人もいるそうです。 「殺人」は肉体的な死を、しかしながら「性暴力」は精神的な死を招きます。
とくに幼児、小学生、思春期の少女のそれがそれが理解されていないような気がします。 山口母子殺人事件ですが母親を殺害後陵辱し、生後11ヵ月の赤ちゃんを残虐な殺し方 でその未来を断ってしまったこと。 遺族が「極刑」を望むのは当然ですが加害者に罪を償う気持ちがあれば・・・ 赤ちゃんのお父さんは許してくれる努力をするでしょうか。
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