カゼノトオリミチ
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2007年07月31日(火) 雨粒ひとつ




夕暮れに

そぼ降る雨は 細く冷たく

むき出しの 二の腕を

白い手のひらで そおっと包む

このほのかな暖かさ

温もりの 記憶たどれば



ひとつ ふたつ 雨ににじむ街灯の

心細さ

水色のカサにかけた指先に

雨粒ひとつ 不安のかけらが

小指の先で 行ったり来たり



身体はここにいるけれど

思いは紫がかる空へと 流れてゆく

過去から今 そして未来が

螺旋にからみあう 雨の街

かかとの音だけが 響く帰り道










natu