向かい風が 思いのほか まぁるくて口ずさんだ 歌が ほろりとさせて自転車のペダル せかせか 踏んだこんな どこかの 遠い町まであなたの歌が 風にのって 流れてきてどこの誰とも 知らぬ 私にさえ頬ずりしていった ような 錯覚カゴの長ネギが ゆれる傾きかけた太陽が道路を金色の道に かえる 魔法親子連れの シルエットを 横切る のらねこ春は まだ 遠いね なんだか届かなくってそんなこと わかってて でも涙が でちゃうよ