カゼノトオリミチ
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2008年03月15日(土) 交点




朝日が昇れば 雨戸を開け

一日を 呼び込む

夕が来れば 雨戸を下ろし

今日という日を 終わらせる

昼間 街角で じっとこちらを見ていた

栗毛の小さな のら猫も

どこかの木の下で 目を閉じたろうか



あの時は ごめんね 知らなかったんだ

逃げ出す姿 三本足で

左うしろ足 動かなかった

だから あんなに 痩せてたんだね



ガラガラガラと 雨戸が閉まる

やがて ちっぽけな あの猫のこと

忘れていくんだろう

あの子の 朝 と 夕 は

変わらず 訪れるだろうに

街角で偶然 重なった点は また 離れて

たぶんもう

交わることは ない


natu