☆空想代理日記☆
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昨日はものすごい雨だった。すごすぎてどういった説明をすれば良いのか不逞者はわからないので、ひとまず説明を放棄する。
それから昨日は恒例の病院の日であった。先週、行くのを忘れていたので気まずかった。
まるで初デートのような気恥ずかしさがあり、この場所にいてもいいのだろうかと頭のなかはふわふわとしていた。なぜか急に、宿題を忘れたまま登校した日を思いだした。
しかし、怒られることもなく、難なく診察は終了した。それが逆に怖いようでもあったが、不逞者はふてぶてしく診察室をあとにしたのだった。
帰宅しよう自動ドアを抜けたのであるが、雨がすごくて地面が真っ白に視えた。
不逞者を含めて玄関のひさしの下には8人も立っていた。誰ひとりとしてタクシーに乗ろうとしないところをみると、全員がケチなのであろう。
ひとりのおじさんが雨に関する不満をぶつぶつと唱えれば、それを皮切りにそれぞれが不満を言いだした。ぶつぶつ呪文サークルに勝手に参加させられてしまった不逞者、とにかく他人のふりをすることに尽力したのだった。
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