☆空想代理日記☆
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2007年08月04日(土) 8月4日(土)

 あ、雨だ。と思ってうえを向くと眼のしたあたりに雨粒があたる確率の高い不逞者、昨日は病院へ行かなければならない日だった。

 病院へ向かう道すがら観光しているであろう外国人一行とすれ違った。1人の外国人に話かけられて、英語能力がアップルとかマッスル程度の実力の不逞者が動揺しているうちに違う外国人が財布をスッていく。気がついた時にはさらに違う外国人の手に渡っているという、心温まる連携プレイを経験させられそうだと思った。

 しかしそんなことはなく、外国人は不逞者のことをアップルとかマッスルくらいしか喋ることができないことを見抜いているようだった。

 なんだか何もしていないのに負けたような気がしたのだった。

 診察をうける前にシャツのボタンを少しはずして、片方の肩をだして、憔悴しきった表情をつくった。

 先生は当然、不逞者の異変に気づくのだった。そして何があったか訊かれるのだった。

「アップルとかマッスルしか喋ることができなくて、外国人たちにもみくちゃにされました。いや、くちゃもみかもしれません」

 先生、そうですか、の一言で幕をおろした。



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