☆空想代理日記☆
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バッティングセンターとかいう安価でストライクを生産することができる工場で汗を流したせいか、昨日は筋肉痛だった。
右のおしりに鈍い痛みがはしっていた。したがって不逞者、負傷した旧日本兵のようなぴょこぴょこした歩き方であった。冗談ではなく真剣にぴょこぴょこしていたので、なおさら残念である。
歩き疲れて偶然ちかくにあったベンチに座ったとき、背後から優しい光がさしているナイチンゲールのような女性があらわれて無言で不逞者の筋肉痛を治癒してくれたということは、ない。
知らない人から後ろ指をさされてしまいそうで恥ずかしかった。本当に後ろ指をさされたら、筋肉痛のおしりがさらに痛むはずだった。
人目を避けるように帰宅した。透明人間になれる魔法の汁をつくることを決意した。
鍋に、バラバラになった動物の肉や呪い薬っぽくなるような着色料をぶち込んだ。
「くわぁーくわっくわ!」
笑った。これで透明人間になれるのかと笑った。鍋からは肉眼を灼きつくすような刺激のあるかおりを放出しており、気分は最高潮であった。
しかし、カレーでは透明人間になれないのだった。
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