☆空想代理日記☆
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ずいぶん元気になってきたが格闘技の練習ができるまでには至ってない。それもそのはずで、どのはずかわからないけれど、ご飯がまだきちんと喰べられていないのだった。
きちんと喰べられていないといっても、いるはずもない殺し屋に脅えて背後ばかり視ていて首の筋を違えたからではない。
不逞者の体内がまだ言うことをきいてくれないのである。
この体内工場は問題ばかりある工場で、作業員の得意技は職務怠慢なのだった。なのでやわらかいものを喰べないと今は機能しないのであった。
それとこの具合の悪い時に『微笑み悪魔隊長』がまたやってきた。たぶん、マードレの密告によるものであると推察できる。
「『おばさん!』心配だから、あなたのために精の付く食糧を持ってきたのよ」
と、わざとおばさんという言葉を強調して大きな声を出すのだった。
不逞者は無言で、にっこり笑いながら手のこうを視せてシッシッとやった。
とりあえず持ってきた食糧を確認してみると、賞味期限の切れたおにぎりがひとつ混ざっていた。本気で成敗してやろうかと思った。
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