☆空想代理日記☆
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昨日の太陽もコンディションがよかったのか地球が黄色くなっていた。戦場に天使の羽根とともに黄金の光が降りそそいで、兵士たちは戦いなんてやめてしまいそうでもあった。
そして夜の太陽もなかなかのものだった。不逞者は右手親指と人差し指で円をつくり植物と会話することが生き甲斐なスナイパーの気持ちで覗いてみると、それに負けないくらい円かった。たぶん満月。
その満月の影響はすごいものだと予想できる。牢獄にぶち込まれた悪い人間たちが、
「肉だ。肉を喰わせろー!」
と賑やかせていたはずである。 または、舌をだらりと出して、ヨダレをぼとぼとこぼし、最新のラジコンカーに夢中になっていたりしたのだろうと思った。
それから月といえばウサギだ。そうだと小学生の時に洗脳されたので間違いない。
実は不逞者はウサギの頭部をかたどった小銭入れを持っている。ビーズの連なりで顔面を形成しており、とても不釣り合いの代物である。
その小銭入れに『ガブリエル』と名前までつけて不逞者はひとりで喜んでいるのだった。未来が暗いというより現在が闇なのであった。
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