☆空想代理日記☆
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ついに不逞者の住んでいる土地にも冬がやってきた。窓外の景色は、道路や家々や登校中の小学生の頭のうえにちらちらと白いものが積もっていて、まぎれもなく雪であった。
だが、砂糖景色とも考えられた。誰か知らない頭がどうかしている人が夜な夜なこっそりと砂糖をばらまいていたのではないかと思った。
とりあえず不逞者、スプーン片手に外へ出てみた。砂糖かどうかを調査するためだった。が、あまりの寒さに5秒で引き返した。
それはともかく、昨日は業務スーパーと呼ばれる場所に行った。そこは業務スーパーという名前かどうかはわからない。本当は違う、もっと近代的な店名かもしれないが、面倒くさいので業務スーパーなのだった。
さすがは業務用のものが置いてあるだけあって、すべてがジャイアンサイズだった。
まるい箱のアイスクリームなんかは、アメリカ人の少年が胸に抱きかかえながら喰べているものに視えた。
ひと口喰べるたびに「フリーダム!」とか叫んでしまえそうだった。ただ、不逞者がそれを胸に抱きかかえると、笛を吹き鳴らしながら太鼓を叩く猿人形のようである。
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