☆空想代理日記☆
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実は昨日の不逞者は具合が悪かった。ほのかに風邪の疑いが頭と右足の小指あたりをかすめた。
風邪だった場合、外の空気を肺いっぱいに吸うことが有効な手段だと考えられた。
太陽が照っていて気持ちよかった。なんかいい感じの休日である。イチョウの葉が散り落ち、秋の絨毯のようにも感じられた。
が、しかし、陽光の照り返しがきつく、すべてが黄色かった。何もしないで立っていたら、全身が黄色に染まってしまいそうな勢いがあった。なので、早々に退散した。
鈍器のようなもので頭部を潰されてしまったような痛みがあったし、吐き気がひどかった。
なにかの作業に没頭して気を紛らわせようと不逞者は思った。
架空生物の麒麟が描かれている空き缶や中がからっぽになった緑色の角瓶などを片付けた。なんでも、角瓶のなかには焼酎と呼ばれる魔法の水が入っていたそうだ。
でも、その魔法の水は不逞者の華麗なマジックによって胃のなかに流しこめられた。相変わらずマジックは冴えていた。
この季節の風邪はこじらせると大変なんだそうで、不逞者は二日酔いによく効く薬を飲んだ。
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