☆空想代理日記☆
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昨日はものすごく天気がよかった。したがって、まぬけ根性の不逞者はトレーニングをしなければならなかった。
不逞者が通っているジムは駅の近くにあるのであるが、周りにはいろんな店があって、『誘惑ステーション』と勝手に呼んでいるのである。
たとえば、肩にバッグをかついだまま古本屋にも行くことができる。だが、通路がそんなに広いわけではないので、人と人の間を躰がすり抜けてもバッグが立ち読みしている人をぶっ飛ばしてしまうのだった。
飛ばされてしまった人は、3mの空中散歩ののちゴロゴロと後転を8回くらいするのだった。
「あ! すみません」
と不逞者が言っても、たぶん最初の「あ!」しか聴こえていないのだろうと思える。
少しだけ人相の悪い不逞者の「あ!」は、おそらく飛ばされた人の気持ちになってみると、「あ!」と威嚇されたと思うかもしれないのだった。
なので古本屋には立ち寄らず、そこからスキップを500回したところにあるとんかつ屋さんに寄った。トレーニング前に満腹にしてはいけないとは思いつつも、口の中では豚の肉がバリバリ噛まれていたのだった。
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