2007年09月01日(土) |
ジョギング ―銭湯を起点に― |
(日本)ジョギング ―銭湯を起点に―
東京都港区は9月から、ジョギングする人が先ず銭湯を更衣室代わりに利用し、ジョギング後はお風呂で汗を流せる「銭湯ランナー制度」を開始する。一般の銭湯利用者と同じ430円を支払って着替えなどを預けて走ることができる。 (8月24日付け 日本経済新聞)。
戦略ポイント:既存施設の利用活性化アイデアの面白さ
この「銭湯ランナー制度」のアイデアはよく考えられていると思います。会社にシューズやウェア置いておけば仕事帰りに銭湯に寄ってから走ることができるわけです。港区にはビジネスパーソンが多いですし、銭湯は利用者増加のための切り札として大いに宣伝できます。Win-winな関係を構築できますね。
1980年代中ごろの上海にも、湯船につかったあとマッサージをしてもらう浴場がいくつかありました。有名だったのは南京東路の裏あった「浴徳池」(おそらく今でもあるかも?)です。風呂場で垢すりをしてもらった後、ソファでマッサージを受けながら爪を切ってもらいました。また、お腹がすいたら近くのお店から軽い食事をデリバリーしてもらって食べることができました。時間がゆっくり流れていたというか、のんびりしたいい時代でした。最近はサウナやマッサージ専門店に相当押されているのではないでしょうか。
時代の流れと共に人気が無くなっていく施設は多くあります。銭湯もそのうちの一つでしょう。また、地方都市の公共施設やシャッターの閉まった商店街の活性化などは地域おこしとして大切な取り組みポイントになっています。
先日受講したセミナーで、シャッターの閉まった商店街の活性化について面白い話を聞きました。閉まったシャッターにペンキでだまし絵(トリックアート)やモダンアートをテーマに沿って描いていくというものです。発想としては、「シャッターが閉まっていても人が集まる商店街」ですね。これはすばらしいアイデアだと思いました。
上海でも、工事現場の仕切り壁にフィルムでコートして写真や絵を見せるようになっているところも目にするようになりました。すでにある施設や環境を、そのままうまく生かしつつ、すばらしいアイデアで一工夫すれば意外な価値を生み出せると思います。
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