2007年09月05日(水) |
特殊光で光るプラスティック_真贋判定利用 |
特殊光で光るプラスティック_真贋判定利用
プラスティック開発のプラゲノム社は特殊な光を当てると光るプラスティックと、専用の携帯型検出器を開発した。製品の一部にこのプラスティックを使えば模造品と見分ける真贋判定に役立つ。価格はプラスティック1キロあたり10円(数%)高くなる程度で、検出器は一台約10万円。 (9月4日付け 日本経済新聞)
戦略ポイント:新しい発想
これはとても応用が利くすばらしい技術だと思いました。何しろ、玩具から日用雑貨までプラスティックを使う範囲はとても広いですし、単価がそんなに高くないので一気に普及する可能性を秘めています。
真贋判定では特殊なシールを貼ったりタグをつけたりと、いろいろな智恵を絞ってやっていますがあまり効果がないといわれています。シールやタグをコピーされてしまうことが普及しない原因だそうです。上海蟹も爪にタグをつけていますが、タグだけを売っている業者があって消費者は信じていません。
製品のプラスティックの一部に特殊な光を当てると光る特殊プラスティックが埋め込まれていたらそう簡単には真似ることは難しくなります。製造側は定期的に使用する箇所を換えることで、真贋判定を用意にすることが可能です。
ニセモノ対策や欠陥判定には多くのコストがかかります。先日もアパレル業界の方のお話を伺ったのですが、私たちが日本の大手スーパーで買う日曜衣類のほとんどが中国で生産されています。商品に入っている厚紙やボタンにもいろいろな工夫がされていて、関係者が見ればどの工場のどのラインでいつごろ製造されたものか判別できるように作っているそうです。ここまでコストやノウハウをかけながら製造しているのですね。
このプラスティック、応用範囲が広いです。中国でも海外から流入する携帯端末が市場価格を混乱させる要因とされていますが、とあるボタンだけにこのプラスティックを使えばすぐに国産かどうか判別できるようになります。アパレルでも衣類包装の留め具に使うとかいろいろ用途が浮かびます。更なる発展を期待しています。
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