こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2009年02月04日(水) 恋は必然


 彼はスペイン語が堪能です。

 日常会話程度の英語も不自由しないでしょう。

 私達は世界を旅することや語学を学ぶことに興味があるという点において

 よく似ています。

 あの人の科学的知識や発想は

 私にとって感嘆と尊敬に値するものだったけれど、

 共有する話題が尽きない相手としては

 彼は私が知る異性の中ではベストだと言えるでしょう。



 二人でお酒を飲んでいると、

 私は度々口が悪い彼のいじられ役にさせられます。

 
 「全く、声と態度がでかい。^^」


 彼の毒舌に負けじと反撃する私に彼が言いました。


 「ん、ひどいなぁ。もう。」


 ちょっと傷ついて言葉につまる私。

 
 「ね、私って無神経なところがありますか?」


 彼の顔を覗き込んで、マジになって聞きました。

 好き勝手なことを言い返していても傷つきやすいのが乙女心です。




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 お互いにねという最後の部分に

 彼が私をよく理解していることを知るのでした。

 私達はきっとお互いの心の機微に敏感だと思います。

 彼がもし同性だったとしても

 良い友人関係を築けたような気がするのです。

 つまり、私達はお互いの言葉を理解し易いし、

 気持ちを伝え合うことも容易いと感じるのでした。



 彼が経営するレストランのスタッフの面接の際に、

 小さい頃から楽器を習っていた学生に対しては

 彼はすぐに採用を決めてしまうと話していました。

 そしてそのような情操教育を受けた若い人達は、

 採用後も良い仕事をすると話していました。

 私達の日常的な感覚の基礎となるものは

 生い立ちや環境や経験であるというのが彼の考えです。

 彼の考えが正しいのであれば、

 男女が惹かれ合う運命も、今まで二人が歩いて来た道によって

 既に決められていることなのかもしれません。


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理沙子

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