高く青い空が広がる爽やかな秋晴れの日、
朝早い時間に彼からメールがありました。
連れて行きたい場所があるから、
待ち合わせの時間を早くしようとのこと。
すぐに彼に電話をして、
予定の時間よりも1時間ほど早く会うことになりました。
彼が車で連れて行ってくれた場所は日本海が見える小さな町。
彼が私に見せたいと思っていたのは、鮭の遡上でした。
彼と付き合い始めてから、
季節折々の自然に触れる機会がぐんと増えました。
道路から川原に降りる時、彼は私の手を取ってくれました。
産卵のために命がけの旅をして来た鮭達。
力尽き果てて死んでしまっている鮭もいました。
私は透き通った清流で泳いでいる元気な鮭達の姿を
携帯電話のカメラに収めました。
お昼は地元のお寿司屋さんで美味しい握り寿司を頂きました。
猟師の町の新鮮な魚介を使ったお寿司はとても美味しかったです。
帰りの車の中で彼は私にお昼寝するように言いました。
「今のうちに寝ておいて。後で寝かさないから。」
彼は助手席に座っている私の左手をギュッと握り締めました。
彼が時々私の方を見て、
「もう寝たか?」
と声をかけるので、
私はホテルに着くまでほとんど眠れませんでした。^^
ホテルに着いてから夕食に出かけるまでの間、
私達は抱き合ったり、お昼寝したりして過ごしました。
会えない間の小さな不安が嘘のように消えて、
私の心と身体は好きな人と抱き合える喜びで満たされました。
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