こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2009年11月18日(水) 先約だったのに


 デートの前日の夕方、彼からメールがありました。

 既にその日の午前中に、

 映画の上映時間に合わせて待ち合わせの時間も決めていました。

 彼からのメールの中身は、

 午前中の待ち合わせを夕方に変更して欲しいとのことでした。

 時間が遅くなれば、決めていた映画を観ることは出来なくなります。
 
 彼とその映画を観に行くことを楽しみにしていたので

 がっかりした気持ちでいるところへ彼から着信がありました。


 「仕事が入ったんですか?」


 仕事なら仕方がないと思い、私が聞きました。


 「いや、ゴルフ。^^」


 「そうですか。じゃあ明日のデートは止めにしましょうか。」


 「いや、会おうよ。

  4時には会えるから待っててよ。」


 「その時間から出かけるなんて無理ですよ。」


 私との方が先約だったのに、彼が私の承諾も得ずにゴルフに行くことを

 決めてしまったことに少し腹が立ちました。


 「怒ってる?」


 「もうシーズンも終わりだし、行きたいんでしょう?

  もしゴルフに行くことを諦めたら、

  Tさんは私と会っている間ずっと後悔してると思うから、

  行って下さい。いいですよ。

  夏の間、ゴルフをキャンセルして

  デートを優先してもらったこともあるし。」


 「会いたい〜。」


 私の会いたい気持ちを知っているから、

 私が彼の要求に簡単に折れると思っているようでした。


 「ゴルフもデートも両方なんて…無理ですよ。」


 私はわざと彼をたしなめるような口調で言いました。


 「この埋め合わせは必ずするから。^^」


 前にも一度聞いたことのある台詞です。^^;

 確かあの時も急なゴルフの誘いで映画の約束が駄目になったのでした。


 「来週会えるからそれまで我慢しましょう。」




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 彼が本心とはとても思えないようなことを口にしました。

 
 「ゴルフは行って下さい。

  今年最後になるかもしれないし。明日ならお天気も良さそうだから。

  来週会いましょう。」


 多分落胆する気持ちが声に出ていたと思うけれど、

 夕方から会うという彼の要求を飲むことはどうしても癪でした。


 「分かったよ。じゃあね。」


 「うん…会いたいけどね。」


 電話を切る直前になって、私は思わず本当の気持ちを告げました。


 「だから、会えるよ。

  ゴルフが終わったらすぐ電話するから。

  お風呂入らないで、食事もしないで帰って来れば

  もっと早くこっちに着くから。^^」


 彼は遅くとも3時には私をピックアップ出来るようにすると言いました。


 「無理しないで下さいね。

  事故をおこしたりしたら大変だから。」


 「大丈夫だって。^^」



 先週も少し短めのデートだったから、

 今週は出来るだけ長い時間、彼と一緒にいたかったのです。

 多分他のメンバーとのゴルフだったら彼は私との約束を優先してくれた

 でしょう。

 でも彼が一番好きなメンバーからの誘いだったから…。


 やっぱり彼から好きなものを奪うようなことをしなくて良かったと

 後になって思いました。

 彼はこの分きっと何かの埋め合わせをしてくれることでしょう。^^


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理沙子

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