こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2009年12月24日(木) イブの夜に


 白い雪が降りしきるクリスマス・イブ。

 公開したばかりの話題の3Dの映画を観た後に、

 いつものシティホテルにチェックインしました。

 彼は服を着たままベッドの上に寝転ぶと、


 「そのままでいいから、こっちにおいで。」


 と私を呼びました。

 私も服を着たまま彼の隣に横になりました。

 キスをして、触れ合って、吐息が交じり合いました。

 
 「あんな映画を観に行かないで、ずっとこうしていれば良かったよ。」


 と彼が言いました。


 「本当ですね。」


 その日、私達が観た映画はあまりにひどいもので、

 彼が上映中に眠ってしまったほどでした。


 「これからどうする?

  食事に行く?

  それとも、その前に別のことをする?^^」


 「でも、7時に予約してるんでしょう?」


 「そんなの1時間遅らせればいいさ。」


 「でも、お腹すいた。^^」




 私達は愛し合うことをしばらくお預けにして、

 予約していたお寿司屋さんへ出かけることにしました。


 「髪が乱れちゃった。」


 私がドレッサーの前で髪を直していると、


 「そんなことをしたって、

  いやらしい顔をしているからすぐに分かるよ。^^」


 と彼が笑って意地悪を言いました。




 お寿司屋さんのカウンターで私達は、


 「メリークリスマス!!」


 と言ってグラスを合わせました。

 彼は水槽の中の鯵をそのまま刺身にしてくれるように

 板前さんに注文したり、

 鰈の煮付けの美味しい部分を私に勧めてくれたりしました。

 私達は美味しいお魚とお酒を頂きながら、

 観たばかりの映画や二人が以前住んでいた横浜のことなど、

 色々な話をしました。

 熱心に話す彼の目を見ていると、

 外の寒さが嘘のように心があったかくなるのでした。




 この日、彼は1月のグアムへのゴルフ旅行のお土産の話をしました。

 旅行に行く前からお土産の話をするなんて気が早い彼です。^^




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 と彼が言いました。

 お土産を買って来てくれるということだけでもとても嬉しいのに、

 彼とペアの時計を頂けるなんて夢みたいなことです。

 彼は時計が好きで、海外へ行くとよく気に入った時計を買うそうです。

 でも時計に限らず、

 女性とペアのものを身に付けたことは今まで一度も無いそうです。




 お部屋に戻ってから、彼に抱かれました。

 静かなイブの夜に私達の甘い囁きだけが聞こえていました。


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理沙子

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