こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2010年05月16日(日) ありがとう


 去年の暮れの最後のデートで、


 「来年は桜を見に行こうな。」


 と言っていた彼。

 去年はお互いの都合が合わずに見に行くことが出来なかったから、

 今年初めて願いが叶いました。



 この土地に移り住んで彼に出会うことがなかったら、

 きっと一生訪れることはなかったであろう場所。

 雲一つない快晴の日に満開の桜のトンネルを見ることが出来たのも

 運命のように感じられるのです。

 車の中から、途中からは歩きながら、

 眩いほどに美しい桜の花を眺めました。



 市内に戻ってホテルに着いたのが午後6時頃だったので、

 私達はそのまま居酒屋さんへ出かけました。

 彼とお酒を飲み、食事をしながら、

 二人とも付き合い始めの頃とは変わってきているという話になりました。

 最近つい年齢の話をしてしまう私だけれど、

 彼は自分の年のことや私との年齢差を意識したくないようです。



 ホテルに戻ってから、彼が私とのデートのために買ってくれた

 新品のDVDプレーヤーで映画を観ました。

 ベッド上で身体をくっつけ合って観ていたので、

 自然に抱き合いたくなってしまう二人でした。

 彼は映画の3分の1ほどを観たところで


 「この続きは今度観よう。」


 と言って、プレーヤーの停止ボタンを押しました。



 この夜、彼は愛し合った後に、


 「ありがとう。」


 と私に言いました。

 いつも抱き合っているのに、

 何故その夜に限って彼がそんな風に言ったのか不思議でした。




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 家に着いてから、彼に桜の画像を4枚送りました。

 今度は私から「ありがとう。」の言葉を添えて。


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理沙子

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