2005年04月08日(金)...窓越しの

 風が冷たい。ひんやりとした空気が肺に流れ込んで、朝を思った。少し早めに着いた教室には未だひとが疎らで、開け放った窓から桜が舞い落ちるのをぼんやりと見て居た。
 歳を追う毎に失われ薄れゆくと思っていた感情は少しも変化なく此処に在って、揺ぎ無い意思を持ちつつある。半袖を着ることに思考を挟まないひとの強さが、今になって少し羨ましく映った。

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