2005年05月28日(土)...待ち合わせ

 待ち人が来なくて、ぼんやり佇んでいると徐々に街が起き始めてゆくのが解る。ひとり増え、ふたり増え、数十分後には人待ち顔の人々でそこは埋め尽くされていた。目印となる書店の入口には暇を持て余した警備員がひとり、気だるげに視線をさ迷わせて居る。じりじりと眠気が忍び寄って、此の侭、話し掛けられるがままに流されてしまおうか、と人恋しさが手を拱いていた。

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