2006年04月07日(金)...登校初日
眩し過ぎる空気に、思わず眼を閉じた。足元から這上がる冷気と、体調不良の所為で、世界が波打つ。騒がしさが幾重にもなって、静寂と等しく、言葉が形を失ってゆく。窓の外では、春の煌めきがアスファルトに反射して人々の顔を奪っていた。 黒に塗られた輪郭の、其のはしゃぐ様をぼんやりと視界に収めながら、温度がじわじわと身体から奪われてゆくのを陶酔の心持ちで赦していた。生理的な回避衝動を苛虐心で抑え付けて、その場に留まり続けている。
↓ 一覧 ↑