9月に入ったのに毎日厳しい暑さが続いております。 そして大雨関連で様々な被害を受けられている方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。
今日は『貴方に対する悪口』や『怒り』についてお話をして参ります。
ある所にお釈迦様が多くの人たちから尊敬される姿をみて嫉妬をしている男性がいました。
「何故、あんな男がみんな尊敬を集めるんだ、忌々しい」
そこで男性はお釈迦様が通る道で待ち伏せして、群集の中で口汚くお釈迦様を罵ることにしました。
「あの男はきっと、俺に悪口を言われたら汚い言葉で言い返してくるだろう。 その様子を人々が見たらあいつの人気なんてあっという間に無くなるに違いない」
そして、その日がきました。男はお釈迦様の前に立ちはだかって、ひどい言葉で罵りました。 お釈迦様は、ただ黙ってその男の言葉を聞いておられました。
弟子たちはくやしい気持ちで 「あんなひどいことを言わせておいていいのですか?」とお釈迦様にたずねました。
それでも、お釈迦様は一言も言い返すことなく、黙ってその男の暴言を聞いていました。
男は一方的にお釈迦様の悪口を言い続けて疲れたのか、しばらくした後、その場にへたりこみました。
どんな悪口を言っても、お釈迦様は一言も言い返さないので、 なんだか虚しくなってしまったのです。
その様子を見て、お釈迦様は静かにその男にたずねました。
「もし他人に贈り物をしようとしてその相手が受け取らなかったとき その贈り物は一体誰のものだろうか」
こう聞かれた男はぶっきらぼうに言い返しました。
「相手が受け取らなかったら贈ろうとした者のものだろ。わかりきったことを聞くな」
男性はそう答えてからすぐに「あっ」と気づきました。
お釈迦様は静かにこう続けられました。
「そうだよ。今、あなたは私のことをひどく罵った。でも、私はその罵った言葉を全く受け取らなかった。だから、あなたが言ったことは全てあなたが受け取ることになるんだよ。」
「それじゃあなたは、いくら罵られても、腹は立たないのか」
お釈迦様静かにうた(偈)でお答えになられました。
「智恵ある者に怒りなし。よし吹く風荒くとも、心の中に波たたず。怒りに怒りをもって報いるは、げに愚かもののしわざなり」
その答えを聞いてその男性は 「私は愚かでした。どうぞ、お許しください」と泣いてひれ伏しました。
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先日、祈願をなさっておられる方から「先生、私に対して妬みや嫉みや意地悪をしてくる〇〇さんにバチを与えてください」というお願いをされました。その他にも「私の悪口をいう○○さんに仕返しをしたい」「〇〇さんの言葉に腹が立って仕方ありません」「私だけこんなに辛い思いをしているのにあの人はのうのうと生きていて怒りで頭がいっぱいです」等のようなメールをよく頂きますが… 貴方の辛い思いや悔しい気持ちはよくわかります。 しかし貴方が受けた仕打ちをを貴方の心が受け取ってしまえば心に傷を負ってしまいます。 そして相手を憎む気持ちや怒りをもてばいつまでたっても貴方の心に平安は訪れません。 ではどうすればいいのでしょうか… お釈迦様は『悪口を受け取らなければ、悪口を言った人に返っていく』と上記のお話で仰っておられますが、霊的にみてもそれは本当なのです。 『仕返しやばちをあてる』ような事を願わなければ、貴方に対して酷い事をなさった方には必ず返っていきます。(生霊や悪い念であれば送った主に三倍になって返っていきます) 前に宝箱に記載しましたが ”人を恨むことで貴方自身の運気を下げることは本当に勿体ない”(六明師がよく仰っておられます) 本当にこの言葉通りなのです。
大切な貴方には…貴方自身が幸せになるために前を向いて先に進んでいただきたいと心から願います。
杏珠
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