あたたかなおうち
華

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■ 幼なじみ

祐ちゃんの幼なじみに会った。

幼なじみであり、初恋の人であり、
祐ちゃんが初めてお付き合いした女性。

待ち合わせの駅で、遠い人ごみに祐ちゃんは手を振る。
背の高い女の人が近づいてくる。
はじめまして、華です
私の言葉に、その人は感激したように言う。
はじめまして。なんてかわいらしい彼女なの
私を抱きしめんばかりにまぶしい笑顔を振りまく。

れいこさんは、太陽のような人だ。
そうだ、祐ちゃんのお母さんに似ている。
こう考えるのは変なのかもしれないけれど
祐ちゃんとれいこさんはお似合いだと思った。
素敵な二人だと思った。

祐ちゃんが車を取りに言っている間、
れいこさんはいたずらっぽく笑って言う。
何かあったらすぐに連絡してね
こてんぱんにしてやるから

はい
私達はくすくすと笑いあう。

ふと祐ちゃんの後姿に目を向けて、
れいこさんは穏やかな声で言う。
あいつは華ちゃんを本当に大事にしてくれるから
私はしっかりとうなずく。
祐ちゃんの車はもう私達の元に近づいている。

2005年11月30日(水)

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■ メガネ

消耗品だから、と言って
祐ちゃんはメガネをふたつ買ってきた。

先生らしい細い銀色のメガネと
ふちの太いしゃれた黒いメガネ。

銀色のは学校用、黒いのは家用にするんだ
見たいとせがむ私に
祐ちゃんは両方ともお披露目してくれる。

初めて買ったふちの太いメガネが
思いのほかとてもよく似合って
私は祐ちゃんの顔をにこにこと飽きずに眺める。


朝、そっと出かけようとする祐ちゃんに気づいて
私は飛び起きて玄関まで見送りに行く。

いってらっしゃい
いってきます

祐ちゃんは笑って
私の頭をくしゃくしゃとなでる。

ふと祐ちゃんのメガネが黒いことに気づいて
私はくしゃくしゃの頭で満面の笑顔になる。


2005年11月28日(月)

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■ スーパーマン

何度受け取っても、私はこの瞬間が好きでたまらない。
封筒には見慣れた文字で私の名前が綴られている。


俺は華が思っているほどスーパーマンではないけれど
華が側にいてくれれば、すごく頑張れるし
何でも出来るスーパーマンにだって
なれるような気がしています。



祐ちゃんはもう隣で本を読み始めている。
私は祐ちゃんの頬にキスをする。


華のことは、俺が幸せにします。

二人であったかい家庭をつくって
いつまでもいつまでも仲良く暮らしていきましょう。

愛しています。



手紙に見入っている私に、
今度は祐ちゃんが長い長いキスをする。

2005年11月23日(水)

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■ 人生最良の日

横浜にある観覧車は
夜になると時間を告げる、巨大な時計になる。

祐ちゃんは私の手を引いて、観覧車の見える堤防を歩く。
横浜は夜景がきれいで、私は周りを見渡してばかりいる。
祐ちゃんは前を向いて、しっかりと歩く。
私の手を強く、強くにぎって。

祐ちゃんがふいに立ち止まり、観覧車を見つめる。
次の瞬間、大きな大きな時計が午前0時を指して
祐ちゃんはささやくように言う。

おめでとう。

私は満面の笑みで答える。
ありがとう!!ありがとう、祐ちゃん!

観覧車は突然時計から花火のイルミネーションに変わり
私は思わず見とれてしまう。

祐ちゃんが私の方を向いたので、私も祐ちゃんの方を向く。
祐ちゃんは静かに口を開く。


華、22歳の誕生日おめでとう。

華の22歳から先の人生を、俺にください。



私は祐ちゃんを見上げる。
いつもと変わらない、穏やかな笑顔がある。


結婚してください。


はい。よろしくお願いします。


祐ちゃんは私を優しく抱いて、耳元でささやく。

絶対に幸せにするよ。

私は祐ちゃんの肩に顔をうずめて、何度も何度もうなずく。

2005年11月13日(日)
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