読書記録

2025年09月28日(日) 私は親に殺された!/ 小石川 真実




 親への恨みを抑圧した親が、その捌け口に子供の主体性と自尊心を打ち砕く、苛酷な虐待…。心を病んだ経験を持つ東大出身現役医師が、自身のなまなましい虐待と病の体験を綴る。


人生をくるわせたのは、父母から浴びせられた罵りと蔑みの言葉だった!
幼少期から全人格を否定され、親のもとで成長した著者は心を病み、ついにエリートの座から転落してしまう!
さらに、精神安定剤依存症と、患者の心の叫びを聞こうとしない精神医療によって、地獄の底へー!
いかに苦しみ、どのように脱出したか!?
両親の精神的暴力と薬害による病と格闘した女医が、渾身で綴った、壮絶極まりない闘病記!!


私は女は男より劣っているという父親の言葉に違和感を感じながら成長した
そんな夫の愚痴ばかり娘に話す母親の存在も苦しかったので、状況は違うけれど期待して読んだ
両親の精神的暴力も辛いことだっただろうが、医師になってなお30回以上もの自殺未遂には驚きしかない


東大医学部という超エリートの著者がなぜにもっと早く親から離れられなかったのだろうとつくづく思う


今は自閉症の弟さんの面倒をみながら二人で暮らされてるとのこと、どうか御身大切にされて穏やかにお過ごしください










2025年09月22日(月) ヤブノナカ / 金原 ひとみ

 文芸誌「叢雲(むらくも)」元編集長の木戸悠介、その息子で高校生の越山恵斗、編集部員の五松、五松が担当する小説家の長岡友梨奈、その恋人、別居中の夫、引きこもりの娘。ある女性がかつて木戸から性的搾取をされていたとネットで告発したことをきっかけに、加害者、被害者、その家族や周囲の日常が絡みあい、うねり、予想もつかないクライマックスへ――。


それにしても、ほんと終盤の長岡友梨奈の死(事故死)には驚いた
作者は何故、長岡友梨奈を死なせたんだろうとまで考えた

木戸悠介は自殺未遂してるし、五松武夫のほうが自殺しそうだし

人間、誰だって自分が中心だし 私も50年以上も前に痴漢されたことを忘れてないけど、この二人の男にはちょっと同情する
想像する以上に男はセックスしたいようだけど、それを逆手に取る女がいることも事実だし

まぁ、とてつもなく面白い小説だった











2025年09月17日(水) アウト老のすすめ / みうら じゅん




 人生を面白くするのも、つまらなくするのも、自分次第−。大人げないまま新型高齢者となったみうらじゅんが、珍妙な日常や妄想を綴り、息苦しい社会に風穴を開けるエッセイ集。『週刊文春』で連載中の「人生エロエロ」を抜粋、加筆、修正したもの


アウト老とは著者がわりと最近考えついた造語だそう

世間で言われるところの高齢者となったが、こちとらはみ出し老人

もう、好き嫌いなんて言ってる場合じゃない
生き物には寿命があるからだ
ちょっとでも気になったら食らい付く







2025年09月10日(水) 救急医からの警告 / 鹿野 晃


 「延命治療」や「高度な医療」の負の側面、緊急時の判断力…。救急医療の真実を明かすとともに、信頼できる医師の選び方、自分らしい最期の迎え方、人生100年時代の健康管理法など具体的な知恵を伝える。


現役の救急病院院長の生の声


ACP(急変時のおける延命治療方針)の過酷な現実
救急車を呼んだから安心なのではない

高齢化社会の課題と展望

重症患者「日本」の病巣

正に社会的問題






2025年09月03日(水) 毎日食べる。家でひとりで。 / 渡辺 康啓



 トマトと鶏肉の照り煮、パプリカうどん…。料理教室やYouTube「せせチャンネル」で活躍する男性料理家が、1年を通して記録した春夏秋冬の献立のアイデアと、71品のレシピを紹介。調味料や調理道具、台所の保ち方などについても綴る。



 この料理家さんを Eテレの「こころ踊る あの人の台所」で知った

 この人の、バタートーストと紅茶というシンプルな朝食が心に残った



私は今日も慎重に、集中して料理をします。集中すると、レシピに書かれていない様々なことが、五感を通して自分の中に入ってきます。日々、それが蓄積されることで、料理力が身につきます。集中するにはひとりがいい。毎日、本当においしいものを食べるために。






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