てくてくミーハー道場
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2009年02月23日(月) |
宝塚歌劇団宙組公演『外伝 ベルサイユのばら−アンドレ編−』『ダンシング・フォー・ユー』(中日劇場) |
世界最強の劇団、
それはタカラヅカ! (断言)
雨の中(降ってたのは東京の方だけだったが)名古屋まで行った甲斐がありました(>_<。)←皮肉じゃ、ないよ。本心だよ
昨日『SHOCK』の脚本を「凡人の思考の斜め上を行く」などと書いてしまいましたが、タカラヅカは、さらにその5000メートル上空を行く劇団でした!
天晴れです!!
もう何も言うことはありません!!!
なので、ごきげんよう☆☆☆\(−−;)コラッ
すみません。判るように書きます。
昨年、宝塚歌劇団は『ベルサイユのばら』外伝シリーズを三部作として上演しました(一応ぼくも全部観劇させてもらって、ベルナール編に関してだけ感想を書きました。あとの二つは/略)
だがどういうわけか、その「三部作」にこれまたオマケ(?)がつき、外伝四作目として今回、名古屋・中日劇場にて、宙組選抜メンバーによる「アンドレ編」を上演。
原案は三部作と同様、ベルばら原作者の池田理代子先生、脚本・演出は「タカラヅカのベルばら産みの親」植田紳爾先生であります。
ただ、「アンドレ編」て、そりゃ、スピンオフではないではないか、という観客側の疑問も当然ありました。
完全な「アンドレ編」ではないけれども、その組のトップさんがアンドレ役に向いているということで、オスカルとアンドレの純愛を中心に構成した「アンドレとオスカル編」というのを、1989年に雪組が上演していたからです。
ところが、今回はそれの再演ではなく、アンドレの、あっと驚く「隠された」過去を描いた「真説・ベルサイユのばら」だったのです。
その過去とは。
なんとアンドレは、土佐の出☆☆☆\(−−;)プロヴァンスです!
・・・失礼しました。
アンドレは、両親が亡くなって、おばあちゃんが奉公しているジャルジェ家に引き取られる前に暮らしていたプロヴァンスの片田舎に、なんと許嫁を残してきていたのです!
その名も、マリーズ。
新キャラです。
池田先生、お見それしました。
かと言って、アンドレは生涯オスカル一筋、決して他のおなごなぞには目もくれなかったのは歴史的事実(いや、架空の人物だから!)
マリーズとの“婚約”は、幼い日の「将来お嫁さんにしてね」「うん」「きっとよ? 忘れちゃいやよ?」「わかってる。約束だよ!」みたいな口約束に過ぎなかったのですが、一途なマリーズは、主演娘役の名誉にかけて(おいっ)、成人してからベルサイユへと、アンドレさん訪ねて三千里(?)を一人旅して出てきたのでした。
そして、このマリーズちゃんが一声発して観客ドびっくり!
土佐弁(いいえ、プロヴァンス訛りです! by 植田先生)だったのです!!
南仏プロヴァンス。
魚のおいしい、気候の穏やかないい所です(行ったことないけど)
そうなの。つまり、フランスのプロヴァンスは、日本で言えば高知県なの。
と池田先生がおっしゃったかどうかは定かでない。
だが、現にマリーズは(そして、後にアンドレも)、土佐弁を駆使していらっしゃる。
何と新機軸。
まさか、フリルたっぷりのワッカドレスを着た主演娘役が、土佐弁を話す日が来ようとは。
小林一三先生も、思いもしなかったのではあるまいか。
以下は、すれ違いにすれ違いを重ねて、終盤やっと再会を果たしたマリーズとアンドレのセリフでござる。
「アンドレさん、あの日のうちらの約束を忘れたが?」
「忘れちゃおらんき。やけん、今となっては、ワシにゃーもっと大切な人がおるがやき!」
(記憶適当)でも、土佐弁だったのは、ホントだよ!
こっ、これって「ベルばら」ですよね?
「竜馬がゆく」じゃ、ないですよね・・・?(汗)
恐るべし、植田紳爾(×_×)
「奇才」とは、まさしくこういう方のことを言うのであろう。
もっと修行せよ、小池修一郎。(←余計なお世話だ!)
お話全体としては、アンドレが黒騎士ことベルナールに目を傷つけられる件やら、オスカルがフェルゼンへの叶わぬ恋に悩む姿を見て胸を痛めるアンドレの切ない男心やら、いよいよ目が見えなくなってきたアンドレと、アランを中心とする衛兵隊兵士たちとの男の友情やら、今までのベルばらでもおなじみの“アンドレ周辺”のエピソードが散りばめられていて、大きな違和感はなかっただけに、この“伏兵”(とは、マリーズのことではなく、土佐弁(だから、プロヴァンス訛りだっつーの!)のことです)には、心底おったまげました。
もう、アンドレはバスチーユ襲撃より前に戦死してるはずなのに、なんでバスチーユのシーンでセンターとってるんだ? とか、マリーズはブイエ将軍の養女になって、いかにも少女漫画的シンデレラストーリーだけれども、この後(革命)のことを考えれば、下手に平民の娘が貴族の養女になんかならなかった方が、良かったのでは? とか、細かいこと(細かくねーよ!)が、どうでもよくなりました。
というわけで、あまりにも本編のインパクトが強過ぎたので、続くショーは、ぽけーっとしてる内に終わってしまった(こらっ)
このショー『ダンシング・フォー・ユー』に関しては、20日のエントリでも書きましたとおり、一言「楽しい!」と表現できる快作で、今回ももちろん楽しませていただいたのですが、とにかく、先ほどまでのショックが大きく(^^ゞ
だが、地方公演のならいで、組子の数も少なく、大階段もないのに、華やかさと出演者たちの笑顔のエネルギーはさすがタカラヅカ。感心しました。
役者たちについて少々レビューしますと、主演男役タニオカ君(大和悠河)は、現在、唯一残った「ジャニーズ系男役」(亀梨君に似ているあさこの場合は、カメ自身がジャニーズ規格外の人なので(おいこら)厳密にはジャニーズ系とは言えないのです)
それも、正統派ジャニーズ系で、エクボが可愛い童顔は、昔のカッちゃんを彷彿とさせます。
だから実を言うと、アンドレ役は不似合いなのです。
丸顔アイドル系なのにアンドレ演らされた男役・・・そういや、昔もいたよな。(←わざとらしい)
はいそうです。入団当時からタニは言われてました。
「天海祐希くりそつ」だと。
いっとき、そうでもなくなったというか、その呪縛(コラ)から脱出したと思ったのに、今回のアンドレを目の当たりにして、姿形だけではなく、声や芝居のクセまでそっくりだと思いました。
あと一公演で退めるのに、上級生の“二世”でいいのか?! タニよ(余計なお世話ですか?)
いや、良くないはずだ。あと一公演で、何とか一皮むけてほしい。
大きなお世話ながら、そう思わずにはいられないのである。
うめちゃん(陽月華)
主演娘役に就任したとたんに大けがをして、休演を余儀なくされた悲劇は記憶に新しいのですが(なのに、なんで退めるのさ?! 不完全燃焼じゃないの? 大人の事情なの?←よせ)、実はぼくはうめちゃんがトップになることを知った時には、
「ああ、あの、細すぎて色気のない子か」
と思ったことをお許し下さい。
細すぎるのは事実ですが、この子のエネルギッシュなダンス力に、前回今回と、大変楽しませていただきました(だから、芝居よりショーの方が好きだった)
とにかく、ショーで娘役に釘づけになるなんてことは、ぼくとしては大変珍しいのです。
彼女も次作が退団作になってしまうわけですが、何とぞ「集大成」と言えるようなヒロインを見せてほしいと心から願っております(正塚先生なので、期待できると思います)
(北翔)海莉ちゃん。
いつ月組から来たんだっけ? って、最近ヅカに疎過ぎますね我ながら。
可愛いし、歌が上手いし、好きなんですよ(なのに、疎過ぎ!)
今回、華奢なのにアラン。・・・オスカルの方が良かったんじゃねーのか? と思ったのだが、あの脚本だったらアランの方がいい役だったな。アンドレとの絡みも含めて。
歌が上手なので(なんか、主演男役に対して、さっきからチクチクした物言いですなーておどるさん/例によって)、ショーでも彼女が出てくるとついウキウキしてしまうのであった。
宙組のデカデカコンビ・ともちん(悠未ひろ)&まさこ(十輝いりす)に背後をとられて(?)センターで踊るシーンがあったかと思うのだが、ちょっと「あああ・・・(嘆)」だったのだが、可愛いから許す(そういう問題か?)
ともちんと言えば、一場面ソロで歌うシーンがあったのだが、声があさこ(瀬奈じゅん)そっくりでビックリした。今まで気づかなかったのも迂闊だが。
で、外伝では“軽い役”(でもやっぱ名誉だよね)になってしまっているオスカル。
今回はWキャストだったんだって。
でも、さすがにひと月に2回も遠征するほどの熱意がないので、どっちが演ってるとか考えずに行った日のオスカルは、早霧せいな(ちぎ)ちゃんでした。
ごめん。もう、この辺の学年は、わかんないのよ。
けど、下級生(つっても、もう研9だけどね)が演るオスカルにしては「女めいた」ところがなく、何より「美人」だったのが大変よろしかった(女めいてないのに美人──難しいんだぞ、ホントに)
雪組に行ってもがんばってや。
で、もう一人のオスカル・凪七瑠海(カチャ)は、役替わりでベルナールを。
ベルナール、今回はほとんどチョイ役だったのですが、それよりやっぱあれですよ(何ですか?)、ナギナタちゃん(勝手にあだ名つけるな!)と言えば、
次回月組公演へ特出、それも大抜擢エリザベート役!(◎_◎;)
このニュースには、本当におったまげました。
だって、全然知らない生徒だっ(だからそれは、お前が疎すぎるからだろ)
なので、目を皿のようにして姿を追わせていただきました(なんか、意地悪クサいぞ?)そんなことないっす。「期待100%」によるものっす
んー、そんな先入観のせいか、ちょっと少女っぽい男役くんだなと思いました(学年を考慮しても)
まさか、これで転向ということは組み替えということは(うるさいっ)
とまあ、そんな宙組公演でございました。
久しぶりの名古屋も満喫できたし(別に観光したわけではないが)、楽しかったです。
次回は是非「喫茶マウンテン」で甘口マーボー丼を完食したいです(本気)
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