へい太の日記

2002年10月19日(土) 迷宮からの逃走

手紙なんか とっくの昔に捨ててしまったよ
アルバムは時を刻みながら残ってる
閉じても 閉じても 隙間から いくつもの笑顔が滲み出して
探していたものが君の何だったか 問いかけてくる
きっと君は知っていると思ったんだ
ぼくには自分の求めてるものが何だったかはっきりつかめなかったのだけれど
きっと君はいつか言ってくれると思ったんだ
ずいぶんとぼくは回り道をしそうだったけれど
きっと君はわかってくれると思っていたんだ

いつも  何度も 惑わされて
いつも  何度も 迷い込む 恋の迷宮
いつしか 今度も 街を独りで歩いている
出口を求めて道を尋ねたのに 

街にあふれる恋の歌
めまいを覚えて 耳を塞ぐ
戻ればテレビから流れ出す 恋の物語
耳に届くよりも前にザッピングする
やがて独りで過ごすクリスマスイブ
静かに過ぎてゆくバレンタイン
幾度となく巡って
恋人のいない年月を数えさせられた
そんなに恋してなくちゃいけないのかい

迷宮に送り込もうとする全ての企てから逃れ
静かに もう一度独りで歩き始める
独りで探しながら 独りで見つけながら
独りで築きながら 独りで楽しむ
君からの手紙はもう要らない
想い出はもうアルバムに貼らない
恋の歌は歌わない
恋の物語ももう読まない
解き放ち 戻るべきところへ
記憶の中に見えない写真を埋め込んでゆくだけ


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へい太 [おてがみ] [へい太のほむぺ]

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