バビロンまで何マイル?
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2005年07月27日(水) 「プロフェッショナル」ということ(3)

 なんかシリーズ化してきました^^;;  とはいえ前回は1年半前なんですが。

 ただ今「真夏の大引き継ぎ祭り」開催中。私も入ってから9ヶ月、やっと新しい仕事を教えてもらえることになって嬉しい。とはいえ通常の試験(コレがまた大量にある)の合間をかいくぐって教えられたり教えたりしているので、なんかみんな微妙に遠い目になってます(苦笑)。

 そんな中、午後からの試験の準備をしていたおいらのところに同僚(*´∀`)ちゃんがやってきた。
 (*´∀`) 「えーんかをるさーん、もうやだよー」 (顔と台詞が合ってない^^;; いつもは笑顔のとても可愛い子なのだが)
 おいら  「よしよしカワイソス( ´・ω・`)ノシ チョコあげるからがんばれ つ[小枝(期間限定味)] 」
 (*´∀`) 「わーぃ。がんばるー」
 自席に戻ってはむはむとチョコを食べる(*´∀`)ちゃん。くー、かわええ(笑)。

 彼女は今回、いちばん教えることが多い。私もいくつか引き継ぎを受けることになっているのだけど、今日は別の男性社員に仕事を教えていた。…で、この男性がちょっとくせ者な訳で。
 私とか彼女とかまあ他の社員とかは、試験方法ににちょっと疑問があってもまずは前任者のやり方を引き継いで、自分が慣れてきた頃に上司と相談していくつかのデータ取って、それからやり方を変えるという方法をとるのがほとんどなんだが、彼はそうじゃないんだな。とにかく気に入らなかったらその場で自分の考えた方法に変えようとするし、ちょっとうまく行かなかったら「ここをかえればうまくいく」とか言ってくる。
 私は今日、そのやり取りを目の前で見てたわけですが、普段非常に温厚で明るい(*´∀`)ちゃんが「いや、そんなことやろうと考えたこともないし。やりたければやってみれば?(怒」とか言ってました。…つーかあんた、それマニュアルから逸脱してるから。世間様ではマニュアル通りにやることの是非はあるけれど、うちらがそれやっちゃダメだから。
 おいらも一度教えたことがあるんだが、マニュアルの一行ごとに突っかかってくるから進まないのなんの。終わったときはもうぐったりして、その後何もせずに帰ったことを覚えております。
 試験法ってのはそれなりの理由があって成立してるし、お役所にもやり方提出してあるから「何かおかしい」とか「この試薬作るのマンドクセ」とかいう理由だけじゃ変えられないんですよ。


 そんな訳で一人怒り、二人キレ。今やこいつと話するのもうっとーしいわという雰囲気。おいらは雑談くらいするけどね。
 が、当の本人は何故まわりが怒っているのか全く分かっていない様子で、のんびりと自説を主張してくる。んで、疲れ果てた彼女がおいらのところにやってきて、上記のようなやり取りとなった次第。いやほんとに(*´∀`)ちゃんカワイソス。

 おかしいって言うのはいいんですよ、全然。ただ、前述したように私らの仕事は「何となく」という根拠では何も変えられない。何か変えたければデータなり何なり、とにかく科学的な根拠が絶対に必要になるし、それがなければ上司も納得しない。彼は自分がその「まわりが納得できる何か」を提示できてないということを理解してないわけだが、おいらはその点については既に指摘したからもう言わない(笑)。

 で、なんでこの人はこんなんなんだろーかとつらつら考えるに…たぶんなー、彼は「研究者」としてのプライドが強すぎるのではないかと。
 実はこの業界、「研究者」である前に「技術者」としての腕を要求されるようなところがある。特に今いるような部署だと、ルーチンワークが問題なくこなせるようになって初めて自分の言い分が通るようになってくるんですよ。その点はものすごく体育会系な感じ。
 でも「研究者」としての自負の方が高いと「(とにかく)おれの話を聞け」みたいなところが強くなってくる。「2分だけでもいい」という謙虚さがなくなってくるんですね(笑)。確かに変わり者は多いけど、それは業績を挙げて初めて「変わり者」として存在することができるというわけ。
 「おれはルーチンやるために大学出てこの仕事してるんじゃねえ」っつったってねえ、どこも大なり小なりルーチンがほとんどで、おまけに一番必要なのは「人間関係のスキル」だったりするんですよ。仕事なんてそんなもんだ。まあ悪い言い方をすれば「社畜」ということになるんだろうが、会社員でいる以上、そこは割り切らないといらん苦労することになるんだよな。
 ある場面ではそーいうもんだと流した上で、自分が納得できるような仕事を積み重ねていく。一見矛盾した考えかもしれんが、それが「プロ」の仕事なのではないかとおいらは思っております。

 関係ないけど私はよく彼に「〜って知ってます?」って聞かれる。「知ってるよ」というと一瞬、すごく悔しそうな顔をする。どうやらそんなところでプライドを保とうとしてるようなんだが、いや実際「自然界には直線で構成された物はない」とか「宝くじのあたる確率は交通事故に合う確率より低い」とか普通に知ってるし。伊達にきみより一回りも年上で、きみよりも重度のねらーな訳ではないんだよ(苦笑)。


 そして最初の場面に戻る。
 おいらと(*´∀`)ちゃんのやり取りを課長が笑って見ておりました。そして「そーいう時は『自分は(時間がないとかで)教えられないけど、調べて分かったら教えてね』って仏壇返しすればいいんだよ」と。…そうだよな。そう言っちまえばいいんだよな。今度からそうしよう♪


<<今日のひとこと>>
 課長。お言葉は非常にありがたかったものの、ちょっと引っかかるところがあって調べたのですが…
 「仏壇返し」は体位48手の一つです orz  ○7点
まあ相撲の技にもあるみたいなんだが、どっちも似たようなもんだし(爆)


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