バビロンまで何マイル?
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これで最後。
入院中に知り合った人との「これから」について。 仲良くなった人と退院後につき合いをするか、というのは微妙なところだと思う。特にこういう場では「同じ悩みを共有している仲間」という気安さはあるが、退院してそれぞれの生活に戻ると当然そちらのつき合いが主となるし、そもそも病状も微妙に違うわけで、そこを勘案せずに下手に付き合って、逆に共倒れになる可能性もなくはないからだ。 だから、退院後に連絡を取るなら前もってその辺のコンセンサスを取っておき、なおかつある程度の覚悟が必要と思われる。まあ、これは通院しているときに知りあったり、デイケアなんかに出ている場合も同じなんだろうけど。 私は入院のためだけにここを受診したので、退院したらつながりは切れる。特に連絡先を交換する気はなかった(だから自分では教えてもらおうとしなかった)が、結局数人と電話番号やらメアドやら交換した。交換した人たちとは適度な距離を保ちつつ、良い友人づきあいができればいいなと思っている。
最後の最後に。 入院中、これだけの本を読んだ。 けらえいこ「あたしンち」1〜5 さくらももこ「ちびまるこちゃん」1〜3 まあこれらは再読。 松本零二「銀河鉄道999」 手塚治虫「ブラック・ジャック」 この2作品は最近安価で出てる「スペシャル」版。 林真理子「食べるたび、悲しくって…」「ルンルンを買っておうちへ帰ろう」「星空のステラ」 これも再読だな。 ここまでと「ガラスの仮面」は病棟にあったもの。 前に書いた三島由紀夫の自刃事件の本は持っていった。 京極夏彦「姑獲鳥の夏」 これも持っていったもの。3年かかって完読(苦笑)。 しりあがり寿「表現したい人のマンガ入門」 売店で購入。この人が綿密なプランニング(?)の上でマンガを書いているのがよく分かった。でもあの絵(笑)。 浅田次郎「勇気凛々ルリの花 四十肩と恋愛」 同じく売店で買った。この人のエッセイは読みやすくて面白くて、入院生活にはちょうど良い。 宮部みゆき「霊験お初捕物控 震える岩」「天狗風」 これも売店で。宮部みゆきの時代物は敬遠していたのだが、面白かった。私が宮部ファンだというのもあるけど。ここら辺からみんなに呆れられるようになってくる(笑)。 司馬遼太郎「軍師二人(新装版)」 姐さんが「司馬遼太郎は大好きで、全部持ってる。面白いよ」というので売店で(ry。通常版は字が細かくてしんどそうだったのでこっちを選んだが、内容的には私はちょっと…という感じ。びみょーなエロがウザい。
「姑獲鳥」だけで2週間乗り切れると思ったんだけどなぁ…4日で読んじゃったよ。京極堂が事件現場に乗り込んでいくあたりからは早かった。 浅田次郎、宮部みゆき、司馬遼太郎は置いてきた。荷物増やして帰るのもアレだし、読んでくれる人いそうだし。
この夏の17日間は、ある意味とても貴重な体験をした期間だったと今は思う。でももう入院する気はないし、そもそもこれからは休職しないように気をつけながら仕事をしようと思っているけれど、万が一また入院しなくてはならない状況に陥ったら、私はまたあそこに行くんだろうという気はする。
復職のための面談を今週中にやることになっている。休職に入った日を考えると、おそらく来週から復帰することになると思う。…さて、仕事の段取りを思い出さなくては。
(おわり)
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