やんの読書日記
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O.Rメリング作 講談社
メリングのケルトファンタジー五作目 アイルランドを舞台にカナダ人とケルト人の 血を受け継ぐ少女が妖精の国へ旅に出て 自分さがしをしてくる物語 この巻もダーナとうい少女が幼いときに 突然出ていった母の行方を知るため 妖精の国とアイルランドの山岳地帯を行き来しながら、 ついに母が妖精の女王であった事を突き止め、 自分は母のために光をはこぶ 存在であった事を知るというもの。 ケルト人は現代でも妖精を信じ、 先祖が妖精であった事を示す名前を持っている ダーナの姓はフウェイラン、オオカミだという。 そのためか、彼女が現実世界で困難に会ったとき、 オオカミが現れて助けてくれる。 「影が王国を横切る、闇に光をかける光はいずこ」 というメッセージを彼女に託した妖精の上王の妃がなんと 前作「夏の王」で双子の妹として出てきたオナーだった。
闇というのは、アイルランドの自然破壊、森林伐採で、 光をはこぶというのは家族の絆を固めるという事なのかもしれない。 母を知り自分を知り、父との関係が元の戻ったときの ダーナの姿がいい。
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