やんの読書日記
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2004年04月29日(木) |
スコットランドの早春 |
ロザムンド・ピルチャー作 一週間後に継母の弟と結婚することになっているキャロラインが、 生き別れになっている実の兄に会いに 年の離れた弟とスコットランドまで出かける 早春のスコットランドは猛吹雪 遭難しかけた二人を助けた青年と恋に落ちて キャロラインは結婚式を解消
一週間の出来事を速いテンポで書いているはずなのに なぜか自然描写は鮮やかでていねいだし 人の言葉もそれぞれに意味があって 読み飛ばすとわけがわからなくなるくらい 内容が詰まっている。
冒頭のパーティーの部分で 継母の友人とキャロラインが話題にしている スコットランドの農場主ケアニー 兄を事故で亡くして、ふるさとの家を手放すという青年オリヴァー それが偶然にもキャロラインを吹雪の日に助けた人
よくできているけれど ○○ロマンスみたいに軽いお話ではない 子どものように何も知らなかったキャロラインが スコットランドへの旅をする間に 弟や兄への愛情を強め 本当に大切な人が誰なのかを知ることになる またキャロラインとであったオリヴァーも 自分にとって大切なふるさと、家族を知るようになる。 この二人の心のふれあいがとてもあったかくて うれしい気持ちにさせてくれる。
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