やんの読書日記
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2004年08月18日(水) |
魔女の血をひく娘 1.2 |
セリア・リーズ作 亀井よし子訳 理論社
メアリー・ニューベリーという清教徒の娘 魔女の疑いをかけられて故郷のイギリスから アメリカへ逃れたのに、入植地でも同じ疑いをかけられて 逃亡し、先住民の間での暮らしを選び、幸せを知ることなく 逃亡と闘いの一生を終える。
メアリーがアメリカへ出発したときからつけていた日記 普通の娘と違った行動をしていたことがもとで 魔女だと疑われ始めた彼女は キルトの中身にその日記を縫いこんで隠し、 彼女を信頼して一緒に暮らしていたマーサに託して姿を消す。
そのキルトが300年以上もたって発見され 中の日記が日の目を見る。 上巻はこの日記によって物語が進んでいるけれど 下巻はフィクションでつなげている。 先住民の間で暮らし、呪術によって人の病を治すメディスン・ウーマン として再登場するメアリーは結局魔女として生き 魔女として死んで、子孫にその技を伝えていく。 彼女の子孫が現代のメディスン・ウーマンとして登場し メアリーの所有物を伝承しているのは、魔法じみているが ネイティブアメリカンならそのくらいのことは普通なのかもしれないと 思って読んだ。
メアリー・ペーパーと呼ばれるキルトの中の日記は本物らしいが メアリーと彼女に関係した人々をひもといていくという作業は 本当なのだろうか。かなり真実にせまった物語だった。
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