やんの読書日記
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ローズマリ・サトクリフ作 ウォルター・ホッジズ絵 原書房
サトクリフの処女作 サイン入り オリジナル以外の作品で面白かったのが少ないので あまり期待していなかったが 本書を読んでロビンフッドの 少年、弓の名手、義賊 というイメージがかなり変ったような気がする。
義賊には変りはないが無法者といわれるいわれはなく 正規の王リチャードに忠誠を尽くし 信義と友情に篤い、その上に冒険を好む ヒーローだった。 知らなかったエピソードもたくさんあり これって、どこかの有名なアニメとは全然違う というところがたくさんあった。 もちろん本書の方が誠実で美しい。 ところどころ出てくるリュートの調べみたいに。 そして不滅だと思っていたロビンに 最期の時が訪れたときは悲しかった。 サトクリフ独特の情景描写 エメラルドのような輝き 息ひとつするあいだなど・・・が 所々にあわられていて 後にローマンブリテンを書き カーネギー賞を獲得するのだなと思われる そういう息吹きみたいなものがあった
ホッジズの挿絵は線画もいいし 陰影のある風景画もいい
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