やんの読書日記
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2004年09月26日(日) 闇にひそむ海賊

イアン・ローレンス作
三辺律子訳
理論社

呪われた航海、死をはこぶ航海に続く3作目
少年ジョン・スペンサーの波乱万丈な航海物の完結編だ
ドラゴン号で今回はカリブ海へ貿易の航海をするジョン
叔父さんとしたう船長のバターフィールドに全幅の信頼を寄せられている。
今度の航海もまた途中で不思議な人物を船に乗せてしまう。
ホーン、彼がいるとその船は必ず沈むとうわさが立ち、
彼の持ち物である木箱にも問題のものが入っていて、
ドラゴン号はどうなる?と言う展開。
海賊に対抗するために雇われた砲手アビーの夢が
正夢になって、最後は一作目のあの場所へ戻っていくのだけれど
ホーンが悪人ではないと分かり、アビーもそれほどの悪ではないため
簡単にお話が進んでしまうのかなと思ったら
最後近くで海賊船に出くわし、残虐な手口で皆殺しにされ打ち捨てられた
帆船との3隻での攻防に手に汗を握った。
海賊船の船長グレースを船倉につないだはずなのに
まんまと甲板に現われホーンと格闘のうえ2人は海に飲まれてしまったり
熱病で船長を含め船員がほとんど倒れて、ジョンが最後の地に着くまで
未熟だった自分を成長させていくところはどきどきもの。
最後の最後に初めての航海で難破した場所に引き戻されるところは
ジョンの運の強さを感じる。
海の男として生きようと決意したジョンの姿がすがすがしい。


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