やんの読書日記
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2004年10月16日(土) |
ヘルマン・ヘッセを旅する |
世界文化社 写真・文 南川三治郎
ヘッセの生まれ故郷カルフ 結婚して住んだガイエンフォーフェン とモンタニョーラ 写真入りの随筆だ。
ヘッセは好きで何度も読んでいる と言っても詩集一冊に車輪の下だけ ヘッセの人となりはそれらの本の解説でしかわからなかった 車輪の下でのヘッセの故郷は確かに美しく描かれていて 古いままに残された家並みや自然 澄んだ川の流れや深い森、湖が目に浮かんでくる その故郷の写真にうっとりしてしまう
わかいころ何度も自殺しようとしたヘッセがなぜあのような きれいな文章が書けるのか、そのなぞがこの本を読んでいて 解けたと思う。 家庭に恵まれず3度も結婚したヘッセを 支えて癒したものが絵だったこと ガーデニングだったこと 特についのすみかとなった南アルプスのモンタニョーラの 風景があまりにも美しいのに息を呑んでしまった。 わたしも物書きになって あのような風景の中で過ごしてみたい。
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