Shigehisa Hashimoto の偏見日記
塵も積もれば・・・かな?|それまで|これから
だーれかさんが、だーれかさんが、だーれかさんが言いました♪
「夢は見るものではなくて叶えるものだ」 でもねでもね、私、それは違うと思うんです。確かに願った夢が叶えられたらそれが一番素晴らしいことなんでしょうけど、そうはゆかない人の方が圧倒的に多いのが実情です。夢と現実とのギャップを前にして独り打ちひしがれている人も多いでしょう。叶えないと満足できないんだったら世の中は不幸な人ばかりです。こういった人たちは「人生の負け組」とされてしまうのでしょうか。
私の大好きな作曲家・山本正之の歌に「少年の夢は生きている」というものがあります。♪中日ドラゴンズの江藤慎一が・・・というフレーズで始まるこの名曲は少年時代に見た夢、捧げた情熱はいくつになっても心に残っている、というメッセージが込められています。「夢は不滅だ」と高らかに宣言しているのです。
私は「夢」のことをこの曲の「夢」と同質に捉えています。夢は叶えるためだけにあるんじゃない。例え叶えられなくても、昔見た夢は一生消えることなくその人の心を温めてくれる。その夢から得た素晴らしき思いを今日の活力に代えて生きてゆくことが出来たら、それはそれで幸せではないか。そう思えば、夢は持つだけでも意義があることが解る。夢を持つことによって現実が一層の輝きを増して見えてくるのだ。一番残念なのは夢を見ることすら出来ない人、夢を簡単に捨ててしまう人だろう。夢をあきらめるのは意外と楽に出来る。持ち続けているほうがはるかにつらい。そんな思いをしてでも夢は持つ価値がある。夢に立ち向かっていってダメだったのならそれでいい。動かずして終わるより、勝負して敗れたほうがずっと健全なのである。叶う・叶わないに関わらず、その時に傾けた情熱は後の人生においてきっとかけがえのない財産になるはずだ。
いくら白々しいと疎まれても私は迷わず言い続けたい。「夢は持ち続けるものだ」と。人々に無限のエネルギーを与え、生きる糧となり、今日も粛々と希望の彼方、生き生きとした生の躍動をはぐぐませる、たかが夢、されど夢なのである。
橋本繁久
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