防災無線や消防車が 避難するよう呼びかける中 台所の床下の下水のふたを時おり開け じわじわと上がってくる水位を見ながら 果たしていつ避難したものかと思案していた 道ふたつしか違わないのに 友人の住む辺りはもう胸まで水没という
結局うちは避難せず 手当たり次第一階の荷物を二階に移動したあと 床上にきた水がどこまで上がるのか 見張りながら21日の朝を迎えた 途中で川が決壊したので 速やかに避難という無線放送にはあせったが うちの辺りの浸水は 排水ポンプが止められたせいだった
20日夜半より丸一日以上停電していたのが 今日やっと復旧 土間の棚や箪笥は動かせなかったし もともとカーペット貼りみたいになっていた 下のコの部屋はどうしようとか けれど 昨日少し土間を拭き 塗り直すつもりで手付かずだった棚を洗っていると ふつふつと湧き上がるものがあった
今回のことをリカバーしようと思ったら それ以前から放置してあったものを含めて 整理しなおさなければならない けれどそれらはたぶん この浸水がなかったら 相変わらずそのままだったろう
よおし パワーアップして復活だ 湧き上がるものは この機会が与えられたことへの喜び ばかみたいだけど ひとりでににやついてしまうのを 抑えられないわたしだった
|