売り場に3人の外国人がやってきて ちょうど遊びに来ていたHさんが 英語のパンフレットがあるはずと立ち上がり 美人の若い女性はロシア人と解り 片言の日本語どうしで どうやら郷公園で働く Oさんのフィアンセだと納得
個人的にはOさんと面識はなく 勝手に名前を知っている程度 漏れ聞いたところによると まさしくこうのとりの縁で ロシアに行って知り合ったそうだが Hさんとふたり いったいどういう経緯があって こうなったんだろうねと まるで女性週刊誌なみの下世話なギモン
彼女は英語ができると言っていたので やっぱり会話は英語かなとわたし でもさ 会話はいらないんじゃないとHさん 話すことが必要なのは うまく行かなくなった時のカップルで いい時は必要ないのよ
うーん ひと目合ったその瞬間からってやつなのか それにしたって お互いがナニモノなのか コミュニケーションが成立しなかったら 海を渡って嫁に来るという 驚きの選択に至らないではないか
よく解らないH理論を 頭のなかでころがすうち ばたばたと周辺は慌しくなり 特注ケーキなんかが 運び込まれてきた Iさんの奥さんも 白いクリームがかかった 手作りのシフォンケーキを持ってきた
こういうお祝いごとの気配を 身近に感じたのは久しぶり こうのとりの放鳥は9月に迫っているし 郷公園全体が いい雰囲気に包まれているみたいだった
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