実家での一週間は なんだか次第に長く感じられ その長さは わたしを 落ち着かない気分にさせた
もちろん 久しぶりの友人と こころのつながりを確かめ合い 離れていた間に生まれた子どもの成長に驚き パートナーとの関係に安心し 幸せな気分にたっぷり浸ることができた
そして かつての地に 自分が生活していたことの確かさを 街の通りや公園や 好きだったお店に身を置いて感じ それでいて 狭い田舎とは違う 自分を誰も知らないという自由を味わった
それはとても心地よい感覚だけれど ただひとつ わたしを重くするのは そこでは結局 自分の人生に責任を持てなかったという事実 その半端さが 日ごとに圧し掛かって来るのだった
いつか帰ってくるの そう聞かれながら たぶん今のままのわたしでは 戻ってもまた何処かへ出て行くだろう それだけは間違いない気がした だからって 何をどうすればいいのかは定かでない
一週間が過ぎ 再び深い山々を見ながら それでも かつて初めてこの土地に来たわたしとは 少しだけ違っていることが 手掛かりなのだと思えた
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