もう随分前から 手作り雑貨を委託販売していて たくさんの作家を抱えている サイトがあった 人が人を呼ぶというのか そこはいつも賑わっていて画像も可愛く 再三訪問していた
まだ自分のサイトを立ち上げる前 既に集客の多いそこに 委託の問い合わせをした 悩んでいるうちに やっぱり商品は手元に置いておきたく それなら自分でサイトを作ってしまえ となったのだった
先のサイトは次第に更新が滞り 管理人の体調不良やPCの故障などで なかなか復活しないようだった あれだけの数の商品を抱え ひとりで掲載から発送までこなすのは 並大抵のことじゃない こうなってみると どこかで壊れるのは必至だった気もする
BBSには最初のうちこそ 彼女の体調を気遣う声があったが 次第に 預けた商品はどうなるのかとか どうにか連絡をもらえないかとか 作家達の心配する書き込みが続くも 一切レスはつかないまま
ある日突然 期限を切って 必ず連絡をさせてもらうという 言葉とともにサイトは閉じられた もうその期限もとうにすぎ 今ではアクセスしても サーバー側のページしか出て来ない
もちろん 個々への連絡は済んでいるんだろう けれど 預かる側預ける側 両方の立場に自分を重ねていたわたしには あまりにも心痛い成り行きだった お互い顔を見知っている間柄だって 文字だけのやりとりでは どこかですれ違わないとも限らない
確かに存在していたはずの誰かが あっという間に消えてしまう ネット上での自由さは そんな不確かさにも繋がっている
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