読売新聞6月9日(月)の夕刊に“面白い”記事があった。 「底辺拡大も指導者の務め」と題されたコラムで、坂じゅんいち氏(大阪府高校囲碁連盟副会長)が書かれた記事である。
平成7年、大阪府の高校生囲碁大会の会場には現れた参加者は事前に申し込みのあった3名だけだったという。 当時、それまでも減少傾向があった事も、事前の参加申し込みが3名しかないという事もわかっていながら、当日の飛び入り参加に期待していた当時の役員一同は当日になってうろたえ、言葉を失い、深刻に受け止めたという。 これが切っ掛けで中学生の囲碁人口を調べると、なんと(おそらく府下で)たった一人だけだと判明。
昭和48年の学習指導要領改訂で学校の授業に必修倶楽部として導入され“囲碁部活”が盛んになった時期があったらしい。 「実はこの間、趣味の多様化などによって、子供の囲碁人口は減りつづけていた。ところが私達指導者は底辺拡大より、全国大会を目指して、囲碁の強い生徒を育てる事ばかりに気を取られていた。」 そうしてはじめて着手したのが、大会に参加しやすくするための制度導入云々が述べられ最後に「『ヒカルの碁』も後押ししてくれた。」と付け足されていた。
………………………。
昭和48年から平成7年までの22年間、価値観の多様化を知っていながら 大会参加人数が3人になるまで何もしなかったと?
囲碁の教育を学校の囲碁好きの先生の趣味にお任せしっぱなしってことですか?
平成7年(8年前)から大会のルール変えて、それで増えたと?
平成11年から始まった「ヒカルの碁」はあくまでも囲碁連盟の努力の後押しだと?
……………大阪弁で言う所の「アホか……。」である。
ダメだよ〜。そんな事言ってたら。 ヒカルの碁はアニメも連載ももう終わったんだよ? 囲碁はこんなに夢中になれる楽しいゲームだよって教えてくれる素敵な指導者(佐為やヒカル達)は子供達の目の前に姿を現す機会は確実に減っていくんだよ?
ああ、またぞろ今後の囲碁界が不安になる発言である。
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