おかしなことに、いまだに怖さが取れないことに気付いた。
フラッシュバックのように浮かぶ、冷たい目や背中。 頑なな態度や、無言の圧力。
良い思い出もたくさんあるのに、怖さで埋もれてしまう。 思い出すと、今でも涙が零れる。 今だって、書きながら泣きそうになる。
怖くて仕方がなくて、ただひたすらに自己否定を繰り返した。 『好き』という感情だけで、全てを飲み込もうとした。 どんどん、自分が落ちていくことに気付きながら。 そんなことが出来るほど、大人でも強くもないのに。
今は貴方のおかげで、随分と前向きさを取り戻した。 弱さも強さも、勝手に伝えている。 たとえば直接返事をくれなくても、貴方はちゃんと受け止めてくれている。 分かるように、示してくれる。 付き合ってもいないのに、きちんと向き合ってくれる。 こんな人もいるんだと、初めて知った。
怖さを頻繁に思い出すようになったのは、再会の時が近いから。 避けては通れない。 だけど避けれるものならば、本当は避けたい。
友達には『平気だよ』と言っているけど、本当は怖くて仕方がない。 やっと自分らしく笑えるようになってきたのに、また引き戻されそうで。
5年間の中で、たくさん楽しいこともあったし幸せな日々もあった。 大好きで、離れたくないと願っていた。 そんなことも忘れて、あの冷たい空気だけが襲ってくるのは何故だろう。
何かで読んだ。 無言の圧力が怖いと思うことも、自己否定も、いつか変わってくれると我慢することも。 いわゆるDVなんだそうだ。精神的な。
私は自分を被害者だと思ってはいないけど、 一歩間違えればそうなっていたのかもしれないなとは、思う。 あのままずっと付き合っていたら、私は自分を失っていたと思うから。
付き合っている時、何度も背中を向けられて怖いと思っていた。 何の反応もなくなると、自分の存在を消されているようで怖かった。 それは、ここにも何度か書いていると思う。 何を言ったら機嫌が悪くなるか分からなくて、何も言えなくなってた。 怒らせないように、嫌われないように、全てを許した振りをして、諦めを覚えていた。
「付き合っていたんだから妥協は必要。 被害妄想なんじゃないの?自分のことを棚にあげてさ」
人には、そう言われるかもしれない。
じゃあ、いまだに怖さが消えないのは、私が弱いから? 未練も後悔も情さえないのに、思い出すと怖くて泣ける。 勝手に涙が零れる。呼吸が速くなる。怖くて仕方がなくなる。 それは、私が弱いから?
だとしたら、私はどこまで強くなればいいんだろう。
貴方に出逢って、こんなにやさしい人がいるんだって。 温かい空気があるんだって、知った。 貴方には、誰にも見せることが出来なかった部分まで、自然と見せてしまう。 迷惑だと思いながら、情けないくらいに。
だから、がんばれる。 だから、逃げたくないと思える。
貴方に話を聞いてもらえる。 たとえばそれに対して返事がなくても、知っていてくれる人がいる。 知っていてほしいと思える人がいる。 それだけで、私はがんばれる。 やっぱり貴方は、あたたかい。
私は、がんばる。 貴方に恥じない自分になる為に。
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