2002年02月16日(土) |
近くのお店、遠くのお店 |
買い物をするのにどこまで行くか?この問いに対する答はひとそれぞれで あると思う。本当に自宅から半径500メートル以内でほとんど全ての買物 を済ましてしまう人もいるし、都市部にはショッピングセンターの上の階が マンションになっている場合も増えていて、買物のほとんどがエレベーター を降りるだけで可能なケースもある。雨の日でも濡れる心配なく食料品を買 えるのは最寄りのスーパーから徒歩17、8分も掛かってしまう所に住んでいる 身には羨ましい限りである。
その一方、買物をするために海外まで足を伸ばす人も少なくない。イタリ アまでブランド物を買いに行ったりとか、アフリカまで民族楽器を買いに行 ったりとか。周りから物好きだと思われたりすることもあるそうだが海外遠 征する当人達は至って元気に意気揚々と出掛けて行く。
僕もインドでシタールを買ってよろこんでた口である。また海外に出掛け た時には、その国の本や雑誌を買いこんでしまう。後に読む読まないにかか わらず。押し入れの中に眠っている洋書達とちゃんと向かい合える日はいつ くるのだろうか。
ところで僕は18まで奈良のはしっこの方に住んでいたので、選択の余地な く遠いところで買物をせざるを得なかったことがあった。CDとか本とかを買 うためだけに放課後みんなで自転車で集まり5、6駅先の大型の書店までダン プがびゅんびゅん通る国道を走って行ったものだった。また楽譜やお気に入 りのドイツ製文房具となると、大阪まで出掛けざるを得なかった。 「なんでそんなことのために大阪までいかなあかんの?」と周りの人は言う けれども、自分のほしいものを求めて普段行かない遠くの街に行くのは楽し かった。
18才以降は芦屋や神戸に住んでいたので急に買物の苦労がなくなった。今 までと比較すると近所で何でも用事が済んでしまう。近所にないものでも通 学・通勤途中の三宮にはたいがいなんでもある。今まで住んでいたところは なんだったのだろうと思った。
とは言えやはり今でも遠くまで買物にでかけることがある。今日はそんな 日だった。
以前にも何回かこの日記で書いたとおり、空遊が乗っている自転車は、 Bikefridayというアメリカはオレゴン州産の折り畳み自転車なのだが、この 自転車は作りが少し特殊で、販売しているお店もそんなに多くはない。 つまり修理したり部品を交換したりグレードアップするとなると、やはり 正規の輸入代理店に行ったほうがいいということになる。そしてそのお店は 関西には大阪の上新庄に一件あるのみ。
お正月頃にそこに一度電話を掛けてサスペンションシートポストについて 問い合わせをすると、 「自転車を持ってきたら合ったサイズのものをお渡しできます。」とのこと だった。つまりわたしはそこまで自転車を運んでいくことになるのね。
本来折り畳み自転車なのだから折り畳んで電車に乗ってしまえばいいのだ が、折角の休日だしサイクリングを兼ねようと思った。御影から上新庄。こ れを近いと言うか遠いと言うか、それはもう個人の考え方のみに依存するこ とである。
自宅から坂道を下って阪急御影駅。それから少し下ってちょっと広い道路 を左折。東へ、東へと走る。途中道を何度か変えて、芦屋市、西宮市を 横断。武庫川を超えて尼崎市に入る。尼崎の阪急電鉄神戸線の少し上を東に 走っていると豊中市に入った。地図も持たず適当に走っているのでそういう こともある。さらに池田市にも入る。気がつくとジャンボジェットが着陸前 の低空飛行。迷いながらも無事神崎川に辿り着く。
何やら河原に掲示板がある。
「なにわサイクリングロード」。噂には聞いていたがこんなところにあった のかとびっくり。地図を見てみるとこれを上に行って淀川との合流地点まで 進み、淀川の河原を降りてくれば目的地近くの豊里大橋まで信号なし、車な しで行くことができる。距離は遠くなるかも知れないが、快適に越したこと はない。この道を進もうと決意。
しかしながら結構距離がある。ほとんど平地だから気にはならないけれど も。吹田大橋という橋をくぐったので多分もう吹田市にまで来てしまったの だろう。
ようやく自転車屋に到着。必要な部品を取り寄せてもらうことに。それと ハンドルステムを新しく購入。これでポジションがより自然で楽になること だろう。メーリングリストで知っていた人と偶然初めて会ったのでびっくり した。
帰りは少しだけちがうルートで帰った。 途中、アクタ西宮(西宮北口)で食事をとりジュンク堂で本を買い、芦屋の イカリスーパーでチョコレートと食料品を少し買った。
家に帰って数えてみたら 神戸市→芦屋市→西宮市→尼崎市→豊中市→池田市→吹田市→大阪市と 8つの市を通っている。やっぱり空遊は遠いところに買物に行ってしまう人のようだ(笑)。
|