にゃんことごはん
ごはん



 「色が足りない」とリュウが言う

夏休みも残り少なくなったリュウが、居間に寝転がりながら「なんかさ、ジュリがいないと色が足りないよね」と言った。

一日の大半を寝て過ごし、たまに甘え気分になるとき以外はひっそりしていたジュリナだから、そう存在感があるというわけでもなかったのだが、確かに、あの明るいサビ色がいないと居間の色が少ない気がする。

実は、ジュリナの変化に真っ先に気づいたのはリュウだった。食欲がないなぁとは思っていたのだが、リュウが「ジュリ、なんかげっそりしてない?」と言うので改めて見ると確かにげっそりしていて、それであわてて病院に連れて行ったのが7月中旬のことだった。

火葬の日は部活があって立ち会えないリュウは、出かける前にそっとジュリナを撫でていた。いつもそうしていたように、頬から耳にかけてをくすぐるように。

「今日みたいに、ちょっと寒い日はさ、絶対ポッポとくっついて寝ていたんだよね」

ソファではポッポと練々が寝ている。ショーはテレビの上、ニャンはリュウにくっついて絨毯の上、あみっちはピアノの上、キラリンはひとり秘密の場所(リュウの部屋)。

何も変わらないようでいて、微妙に違う日々。
私はやっぱり、日に何度かは「ああ、ジュリナがいない」と思う。
自分で思っていた以上にジュリナのことが好きだったと書いたけれど、自分で思っていた以上に、ジュリナが私のことを好きでいてくれたのかもしれないと、ふと思う。

そうか、私は自分を愛してくれていた猫を失って泣いているのか……と。
なんだかなぁ。

◆今日はリュウが卒業した小学校の夏祭りで、遊びに行った。生憎のお天気だったが、懐かしい熱気。
 リュウは「小学校の記憶がどんどん薄れていくよ」と言う。「6年のときのことは辛うじて覚えているけど、5年のときはなんかまだらで、4年のときの記憶はほとんど飛んでる」。そういえば、4年5年の担任だったリュウの敬愛する熱血先生は、「たいてい卒業しちゃうと忘れちゃうんですよ。それでいい、と思ってます。うまく行っている子ほど、過去を忘れるんです。現状に不満や問題のある子ほど、過去に戻るんです」と言っていたっけ。

* 朝−お握り(梅干し&シラス)、ほうれん草入りオムレツ、ミルクティー
* 昼(部活につき弁当)−サンドイッチ:全粒粉パン(チキン、レタス、マスタード、マヨネード)、白パン(豚肉、チーズ、キュウリ、マスタード)、白パン(クリームチーズ、リンゴジャム)
* 夜(夏祭りにて)−ヤキソバ、カレー、ホットドッグ(2本)
* 他−ミディトマト(5個)、ネギ焼き2枚

2004年08月28日(土)
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