脱出 2002年05月24日(金)
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部屋と台所を1日かけて掃除した。
窓を磨いたので少し明るくなったよ。
せっかく買ったのにしおれかけてたパセリは、大きな鉢に植え替えして台所の窓際に置いた。
あぁ、ちょっと気分がよくなった。
部屋で綺麗にしたのは制作しているテーブル周りだけ。狭い。
描いた絵がたまってきて、置き場所が全くないことに気が付いた。
どうしよう。地塗りスペースも欲しいなぁ。乾くまで横状態で置きっぱなしにできるような。
ここまで考えて、またアトリエ欲しいよ計画に帰る。
月2万円程度でアトリエがあったらいいなぁ。
でも、広告見ても買えば何千万、借りるのは賃貸アパートの類。
またいいなぁ、欲しいなぁで、いったん諦め、今ある環境を少しでもよくすることに努める。正規ルートでは探せまい。
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テンペラ絵の具は悪くなってきたので(刺すような匂い!)いったん全部捨てる。
作り直したいのだが、作り直しのたびに処方箋メモを探している。
バイブルは佐藤一郎センセの「絵画技術入門」。
副題は「テンペラ絵具と油絵具による混合技法」。美術出版社。
処方箋、メモってオイル瓶入れの中に貼っておくことにする。個別のバリエーションを編み出すところまでは行っていない。以前さんざんミスったので、とりあえず当分、安定しているこの処方箋に従うことにする。
◆下準備
(1)固形ダンマル:テレピン=2:1(作成済み)
(2)上記のダンマル溶液 7、スタンドオイル 3 (瓶の中で比率を守って調合)
◆テンペラ溶剤
全卵 1、 オイル 1以下、 水 2-4
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せっかくなので、サンシックンドも作ろう。
透明な容器に、水とリンシードを半々程度に入れ、日光に晒す。
時々かき回し1-3ヶ月ほど待つと濃縮されて、とても良いオイルになるのだよ。
こんなに簡単なのに、今続きを作ってない。前回作ったのはもうすぐなくなってしまう。市販のを一瓶持っているので、どうしても使いたければあるのだけれど、同じ名称でもモノは異なるらしい。
やっぱり自分でつけた梅干しはうまいのよ、と、こういうノリ。
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1週間ブランク空いたら、どうしたらいいのかわからなくなって、前の絵に手が着けられない。
新しいのを描こうと思案する。そろそろ大きい絵も描きたいな、と思う。
大きいって言っても、まず10号くらい。(苦笑)
(心の叫び:……情けない、って今タイプしそうだった。愕然。
小さい絵を描くのが好きで何が悪いんじゃーーーー!!
わたしの好きなサイズは4号以下じゃーー!)
そう、世間体でね。100号くらいは楽勝でないとかっこ悪い。
乾いた笑い。
でも。もう決めてある。自己ヒゲはなしね。
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競争力をつける為なら、社員全員が勤勉で優秀で体力もあって金にがめつくなくて、毎日徹夜で一丸となって仕事にうちこむのが理想。
休日出勤、サービス残業当たり前。優秀で真面目・勤務時間が長くても大丈夫な人には、重要な仕事がたくさん割りあてられるから、ますます仕事時間が長くなる。仕事好きにはたまらんだろうな。
全員が勤勉、こんな組織をトップは求めているかもしれない。いい加減な人、自分優先な人はなるべく排除する方向に。
……だとしたらものすごく恐怖。
諸事情であんまり仕事ができない人、忙しくても自分のための旅行を優先して休みを取る人、病弱で休みがちな人、さぼり好きでいい加減な人。
世の中にはこういう人もいる。そしてこういう人も必要なんじゃないかな。
休みをとる人が一人もいなかったら、クソ真面目な人は余計に休みをとれないじゃん。
休みを取りづらい職場になったら、やっぱり何かを失って、閉塞へと向かうんじゃないかな。
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ふとこんなことを。
今更思う。
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会社員時代、重要な仕事からはずされたり任されたりしなかったのは、やっぱり悔しかったな。
わたしはその頃、1歳児の母で、帰宅は早く、出勤も週3回で良かった。
辞められちゃ困る、無理するな、と社長さんに何回も言われた。
独身の時のように、全部が自分の時間じゃないから、徹夜勤務はちとまずい。
でもこの中途半端さがたまらなくイヤだった。社での営業成績が低くて、自分の給料額くらいしかないと、全然貢献してないような気がして、給料いりません、と言いたいくらい恥ずかしかった。
まぁ、営業も企画もマーケもデザインもオペレーターも、プログラミング以外はしてたから、社員を儲からないプロジェクトに引き込んで迷惑をかけてるわけではないのだが、私の存在価値と言ったら、やっぱり食客みたいなものだったかな。
思えば社長さんはその辺をよく分かってくれてたなぁ。
安定はしていないけれど、いつかヒットを飛ばす閃きを待つ、とか言われてさ。(^^;
独自のビッグな企画を立ち上げる段階で、ギブアップした。
これ、軌道に乗せるにしても乗ったとしても、自分を全投入しなければできない。
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諦めたのは自分で決めたこと。
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どうも私は、保護者的存在に弱い。
表面は良くても、心の奥底で彼らを思いっきり拒否している自分がいる。
大人しくしばらく身をゆだね、信頼や恩義を感じても、従順の反動なのかひどく自嘲的になり、結果避けるようにその場を去りたがる。
なんか過去にイヤな事でもあったのだろうか?(^^;
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画廊や組織と契約するときも、こういう気持ちになるとしたら、ちとやっかいだな。まぁ、分かってるのなら対処のしようもあるか。
今までと違う方法で、慣れた方法で、対処してみようか。
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その前に、自己管理が必須だけれど。
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強い人にはなりたくない。
強い人が見えないものをすくいたい。
でも強くならなくては、前に進んではいけんなぁ。
by HPY
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