- 2009年08月11日(火) 大蜻蛉
久し振りにオニヤンマを見た。 大人の手のひらほどある体が、優雅に空を舞う。 黒に黄色の縞模様。 鮮やかな緑の複眼。 蜻蛉(トンボ)の王様だ。
ここのところ、よく山に登る。 メンバーもあるけど、そこに良い山があるから。 米山に登るのは8年振りだった。
前は走って登ったんだよな…。 山頂近くの水場で空になったペットボトルを満たして命拾いしたこと。 下山した頃には低血糖で動けなくなったこと。 そしてなんともいえない雰囲気の青海川駅。 インパクトの強い出来事に、まだまだ記憶が薄れていない。
海から登り始めて2時間ちょっと。 ようやく辿り着いた700m地点でへばっていた。 それをあざ笑うようなオニヤンマ。 その羽音に、空を見上げた。
「なんであんなに飲んじゃったんだろうなー。」 今日も反省していると、後輩から「昨日はイケてましたよ!」の声。 いまだにバカやってることが、とっても悲しくなった。
ぶ厚い曇り空だけど、蒸し暑い夏の日。 ヤンマの写真を撮ってみようと思ったけど、あまりの速さについていけない。 気がつけばもう一匹現れて、交尾したまま飛び始めた。
「くっそー。いいよなー!」 後輩が叫んだ。 思わずみんなが笑った。
昔はこうして、虫と人間の住むところが近かったんだよね。 蛍の光を眺めたり、鈴虫の音を聞いたりすることが季節なんだと思う。 蜻蛉も蝉(セミ)も、夏の生き物。 ずっと天気は悪いけど、ちゃんと季節が巡っていることに安心した。
手付かずの自然が残る場所だからこそ、こんな景色に会える。 山頂では一瞬しか眺望はなかったけど、大満足で山行を終えた。
お風呂で汗を流した後はやっぱりビール、(と日本酒だね)。 新潟県だもん。
とっても美味しかったとさ。
|