- 2011年04月19日(火) 内之浦
予定は未定。 大人の事情に悩まされながら、貧乏航海が続いている。
スケジュール担当の仕事をしていて一番厳しいのは、いきなり行き先が変わったりすること。 苦労して作ったものが一瞬で吹き飛ぶ訳で、たまったものじゃない。 そんな寝耳に水の話がこの1ヶ月でずいぶんあった。
宮崎の南、鹿児島で言えば東のはずれ。 太平洋に面した志布志湾の外れに内之浦という入り江がある。 強風を避けるべく、そこへやってきて、ついでに上陸した。
ロケットの町、内之浦。 奇跡の帰還を果たした人工衛星”はやぶさ”を打ち上げた発射場のある町だ。 ただ、最近は大型のロケットは種子島から打ち上げているそうで、ここは小型専門の発射場。 それでも、山の上には大きなパラボラアンテナが並び、いかにも宇宙な町だ。
基地の中へ入り、大型ロケットをかつて打ち上げていた広場に行く。 展示用のM−Vロケットと、発射台の前でシャッターを切った。
「宇宙開発事業団」 そういえば、高校の頃にその名前を求人票で見た。 遠くの宇宙が近くなるような、なんだか惹かれる名前だった。
今は「JAXA(宇宙航空研究開発機構)」というけど。 昔のほうが名前は格好良いなと思う。
資料館も含めると、ずいぶん見所はある。 惜しげもなくロケットエンジン等が展示してあって、正直言うと時間が足りなかった。
帰り道、町のあちこちで見かける「ロケットは内之浦で。」というスローガンが痛々しい。 日本がどんどん収縮していくような思いでそれを見つめた。 予算がなく規模縮小、そして廃止。
どこも同じようで切ない。
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