- 2011年07月18日(月) 台風
観音寺沖。 ここで台風6号を迎え撃つ。
南の海上から何日間もかけてゆっくり成長し。 太平洋高気圧の縁に沿って、時計回りにほぼ半周してきた超大型の台風。 予報の最大瞬間風速、毎秒70mはさすがに凶暴だと思う。 すでにフェリーは欠航しているし、残念なことに数名の方が事故で亡くなっている。
船にとって、台風は脅威だ。 風もそうだけど、何より怖いのは波の高さ。 吹き続ける風が波を育てて、高いときには波高が10m以上になる。 船体は木の葉のように揺れ、姿勢制御もままならない。 だからそうなる前に、早めに早めの対応をとる。
沖ならば、なるべく台風のコースに接近しないよう走る。 陸地が近いなら、風や波に優位な地を選んで錨を入れる。 今回の対応は後者だ。
まだ数百キロ先に中心があるのに、もう降り出した雨。 海面は白波が常に立ち始め、低い空には雲が勢いよく流れている。 太平洋の波高を示したチャートは既に真っ赤。
船橋からの電話が鳴り響く。 「機関準備願います。」
戦いが始まった。
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