参院選の前哨戦として注目されていた東京都議選は、
小泉人気で自民復調、共産惨敗という結果に終りました。
私は都民ではないので傍観者ですが、
この結果が参院選に反映された時の影響は気になります。
自民党勝利となれば、とりあえず改革に向けた小泉首相の党内の求心力は
高まるでしょう。
でも反面、それは結局、自民党の守旧派を利する事になりかねません。
つまりどちらにしろ参院選後の首相の道のりは険しいと言えます。
切り札として残した衆議院解散権をどこでどのような政治決断として使うのか、
が、今後のポイントになりそうです。
また、民主党の伸び悩みは、この党のふらふらと定まらない
足腰の弱さという欠陥を露呈したものだと言えると思います。
参院選に向けて明確にした体勢の立て直しが迫られます。
都議選で個人的に注目したのは、社民党が1議席も獲れず、
遂に都政から消滅した事でした。
かつて社会党時代には第1党にもなった事もあるのを思えば感慨深いですが、
しかしもうこの党は存在意義がなくなったという事でしょう。
都議選で石原都政への対決姿勢を打ち出したのは結構ですが、
でもそれが右傾化批判、そして相も変らぬ護憲の主張というのは呆れました。
どうやらこの党の頭の中には憲法9条擁護、
あとはせえぜえ北朝鮮讃美ぐらいしかないようです。
今日たまたま社民党の参院選向けCMを見ましたが、
キャッチコピーは「日本を戦前にさせない」との事でした。
笑わせてくれます。
戦争の危機が近づいていると言いたいんでしょうが、
マッチポンプ式に勝手に自分で危機を煽り、それに反対しているだけです。
「マクベス」の台詞、
「ありもしないものと戦う事は、それを存在させる事になる」を
思い出しました。妄想の世界です。
あるいは、冷戦時代のまま思考停止しているのか。
マニアがいるので国政からは消滅する事はないでしょうが、
でも今のままではもう歴史的役割を終えた、
前世紀の遺物政党と化してしまうでしょう。